お金と自由を同時に配る人となれ! (1)成功しても正社員は雇わない!

  • DATE : 2016年07月04日

お金とは人類最大の発明かもしれないですね。 生きていくために必要な「衣食住」を手に入れることができるし、なによりそれを「貯めておけて」「好きなときに使える」というのが素晴らしいです。 更にお金があれば「衣食住」以外の「サービス」や「教育」に「娯楽」ものとも交換可能です。今更ですが、「お金の発明なくして人類の産業の発展はなかった」といえるでしょうね。

「産業の発展」という点ではお金があれば人の「労力」や「時間」、「服従」さえ買うことができる、という点も見逃せません。今日はそのことを中心に「お金」と「自由」を同時に配る方法について考えてみたいと思います。

かもめ

1) 人に仕事を頼む方法

そもそも人に仕事を頼む理由については色々あると思いますが、今回は「自分でもやろうと思えばできるけど、自分の時間と労力を使いたくない」というケースについて考えてみたいと思います。 

その場合以下の方法があります。

① タスクに対して支払う   :クラウドソーシング、請負、フリーランス型

② 区切った時間に対して支払う:バイト、契約社員型

③ タスクと時間に対するコミットメントに対して支払う:業務委託型

④ 組織へのコミットメントと時間、生活保障に対して支払う :正社員型

共通するのは「その労働形態に合意した側には原則として、法や倫理などに抵触しないかぎり命令には服従しなければならない」ということです。 つまり、合意された業務内容や労働条件に限定すれば、「お金」で「服従」を買っているわけです。誰でもお金の払い主の言うことは聞くわけで、「壁を赤に塗れ」と言われてそれを拒否できる左官屋さんはいません。

 

2) 自由についての定義

「お金と自由を同時に配る方法」を考えるにあたって、ここでいう「自由」とはどんなものかを定義しておきたいと思います。

1. 物理的自由
「時間の自由」: 自分で自由に使える「可処分時間」の多さ+自分で労働する時間帯を決められる「時間意思決定権」の有無
「場所の自由」: 仕事をする場所を決められる「場所決定権」の有無+好きな時に好きな場所へ移動できる「移動の自由」

2. 精神的自由
「価値観の自由」: 組織や業務内容、取引先などに関わらず自分の価値観を維持できる「価値観の自由」

3. 行動の自由
「意思決定と責任の自由」: やるべき業務を決定し、その結果に対して責任を負うことができる範囲と量
「コントロールの自由」: 業務遂行方法に関してに自分で決められたり、影響力を及ぼせる範囲と量

このように見てみると、今までのワーキングスタイル「誰かからお金をもらって生活するというスタイル」では 構造的に1.から3.までのどの自由についても獲得することは難しかったと言え、完全ではないにしろそれらを獲得しやすいのは「自分で価値を提供し市場から直接お金を獲得するスタイル」であるといえるでしょう。

もしそうなら、「お金を払って誰かに仕事を頼む」あるいは「お金を払ってその人の時間や服従を買う」ということは、ある意味で人の自由を少しづつ奪うことにつながる、というのも厳しい現実なのだと思います。 

仕事を頼んでお金を配りつつ、奪う自由の量と質を最低限にする方法はないのだろうか? そのことを考えたいと思って本稿を執筆しています。
 


3) 仕事を頼むスタイルと自由についての比較

1)で考察した人に仕事を頼むスタイルを2)自由の定義にもとづいて比較してみましょう。

お金で仕事を頼むと、①ー④まで全てのスタイルで「服従」を買うことになる、というのは1)で述べた通りです。 「服従」と書くとなにやらブラックな感じがしますが、人にお金を払って仕事を頼む以上、その人に自分の言うことに従ってもらわないわけにはいきませんので、その点について「服従」してもらうのは大前提であり、今回の「奪う自由の量」の中にはカウントしません。

まず、 1. 物理的自由 について考えます。

「お金」で「時間」と「場所」を買うケースは②;バイト・契約社員と④:正社員になりますね。 まあ、決まった時間に決まった場所に来てもらって決まった時間働いて欲しい、というニーズに応えるスタイルなので当然といえば当然でしょう。ただ、時間に対してお金が発生してしまうので、労働者が怠けないようにあるいはもっとアウトプットを出すように管理する必要がででくるわけです。
その点、①:フリーランス型 および ③:業務委託型 はアウトプット重視型なので、契約次第でかなりの物理的自由度を提供可能です。 ただし、③:業務委託型 は、弁護士などの専門職のように物理的自由度が高いものもあれば、ITの開発受託のように時間的拘束が伴う場合もあります。

次に 2.精神的自由 についてですが、

これは一般的傾向として、組織の大きさが大きくなればなるほど、組織の結びつきが強ければ強いほど精神的自由「個人の価値観の維持、表現の自由」は制約を受けやすいと言えると思います。 どんなに素晴らしい価値観でも組織の方針や戦略に合わないものは組織内で表現、維持することは難しいですし、そんなことをされると組織としても困るでしょう。 たとえフリーランス同士が連携するギルドのようなスタイルでも、そのギルドの方針や価値観に反する個人の価値観は維持はできても対外的には表現しにくいものです。 

そういう観点では、精神の自由について自由度が高いのは組織の人数の少ない ①:フリーランス型、 次いで 組織との結びつきの比較的弱い ③:業務委託型 と言えるでしょう。

では 3.行動の自由 についてはどうでしょうか。

②:契約社員も④:正社員も 3.行動の自由はかなり奪われていると言えるでしょう。なぜなら、②:契約社員 は業務の内容からプロセスまできっちり決められていてコントロールできる量と質が極めて低いですし、④:正社員にいたっては、どんな業務を頼まれても文句は言えないし、コントロールできる範囲も限定的だからです。 ここでも ①:フリーランス型、③:業務委託型 が行動の自由についても比較的奪われにくいと言えるでしょう。 レベルの高いフリーランスであれば、意思決定できる量と質も高い(まかせてもらえる)でしょうし、なんといっても「嫌な仕事は断ることができる」という拒否権を持つというのが大きいです。

 

こうして分析してみると、②;バイト・契約社員と④:正社員の自由度は極めて低いのですが、その代償として「定期的な高収入」と「安定した人生」を手に入れていると考えるのが一般的でしょうし、ある意味真実といえると思います。

 

4) 「お金」と「自由」を同時に配る方法

なるべく頼む人の自由を奪わずに、お金を払って仕事を頼む方法はないか? 今までの考察からの結論は

「価値観のあう、信頼できる、超一流のプロフェッショナルあるいは誠実な人・組織に、①:フリーランス型 ③:業務委託型 スタイルで継続的に末永く仕事を依頼する関係を築く」

ことです。

まず、価値観の合う人であれば 2.精神的自由を奪う可能性が少なくなります。 そして信頼できる超一流のプロフェッショナルであればまかせておけるので1.物理的自由も3.行動の自由も奪うのは最小限で済みます。 また、たとえ超一流でなくても価値観の合う信頼できる誠実な人・組織であれば、お互いのコミュニケーションの深化によって管理するコストは時間とともに下がるので、1.物理的自由も2.精神的自由も3.行動の自由も奪う量は最小化できると思います。

「価値観の合う人と継続的に末永く仕事を依頼する関係を築く」というのが鍵で、この前提がないとコミュニケーションの深化や学習によるシナジーが期待出来ない分業務の量と質の効率が上がらないため、「やっぱり正社員を育てないと駄目だ」ということになってしまいます。

どうしても時間を確保しないといけない時は、③:業務委託型 と ② バイト・契約社員型の組み合わせで対処し、大きいプロジェクトなどで人数が必要な場合には割りきって大きな組織や法人に委託、アウトソースし、自分はプロデューサーとして価値を出す、という手もあります。

ここまで書いてみて思い出すのは、京都の職人や小さな老舗の作る商いのネットワークです。

 

5) 究極的には

ここまで書いてみて思い出すのは、京都の職人や小さな老舗の作る商いのネットワークです。そこでは「価値観の合う、信頼できる超一流のプロフェッショナルが①:フリーランス型 ③:業務委託型 スタイルで継続的に末永く仕事を依頼する関係を築いている」のではないでしょか。そこには契約書すらない完全な信頼とコミュニティの世界です。

忘れてはならないのが、彼らは「超一流のプロフェッショナル」であることと「お得意様を受け継いでいる」ことです。そこにはプロになるための長年の厳しい修行と下積みが必要であり、長い間お客様に黙々と尽くし続けることが必要だったことが重要です。

究極的には「自由を奪う量を最小化する」ためには、雇い主からお金をもらうのではなくて、自ら直接価値を提供することで市場から素手でお金を得ることができるプロフェッショナルが育つ仕組みと、パトロンともいえる理解あるお得意様を作る仕組みが必要だというのが今のところの結論です。

代表
高橋 与志

 

次回 お金と自由を同時に配る人となれ! (2) 〜 アルスラーン戦記に夢中になる理由  をお送りします。お楽しみに!

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