マッサンがあまりにも典型的な起業家な状況なので、またマッサンネタです!
鴨居商店ではマッサンのこだわるピート臭のする「本物のウイスキー」が作れなかったため、勤務先をやめ、出資者を募って起業し余市に工場を建設する展開に。 しかしそこで投資家に言われるのです、
「ウィスキーが発売できるまでに5年もかかるのでは待てんなあ。。。」

困ったマッサンとエリーはその5年の間、余市の特産品であるりんごを使ったりんごジュースのビジネスからの収益をあげる事業計画を作成、投資家の説得に成功します。
良かったね! 良かったね! と思うのですが、
”夢の実現のためには結局、(食べるため、お金のため)それ以外のこともしなくてはいけない時もある”
という事実を歴史からあらためて教えられている気になりました。 マッサンはりんごジュースを作りたいわけではないわけですから。

もしかしたら鴨居の大将に「30年後のために本物のウイスキーも少量でいいから作らせて欲しい、続けさせて欲しい」と言ったら、長期の新規事業として認められたかもしれません。きっとそのほうが楽だったに違いありません。
けど、同じ回り道でも、たとえ苦労が多くても「自分で選択したコントロール可能」な回り道をマッサンは選びたかったのでしょう。その気持ちはサラリーマンの私には痛いほどわかります。 その辺り、起業の局面は理屈ではなく、感情のほうが決め手になるんでしょうし、逆に「楽だ」とか「近道だ」とか理屈で決めてはいけないのかもしれませんね。

誰しもりんごジュースを作らなければならないとしたら、自分が納得できる「位置づけ」を自分の中で持つしかないのでしょう。もちろん今の会社を辞めない、という選択肢にも。
とにかく自分の好きなことをできる時間に感謝して大切に使いましょう!

1967年生まれ。慶應義塾大学理工学部大学院修士課程卒。英国国立レスター大学MBA取得。2011年「起業家のためのプログラミング教室」Club86 Startup School(現TechGardenSchool)設立 2017年「中高年のためのプログラミング教室」開始 著書「図解 50代からのプログラミング –未開の能力を発掘♪」「教えて♪ プログラミング」など