年金だけでは老後資金が足りない！収支のバランスを取る方法として50代から稼ぎ続ける選択肢を準備しよう！
更新日：2024.02.14
老後2,000万円問題や、意外と年金が少ないという話が聞こえてきます。実際どれくらい年金が貰えて、どれくらい不足してしまいそうなのか。不足しそうな場合にどう対策を取れば良いか解説していきます。
老後生活は年金だけでは足りないと聞きます。どの程度必要で、不足した場合どうすればよいか知りたい。
老後2,000万円問題などとも言われ、年金だけでは老後資金が不足すると言われています。どういった場合に不足するのか、どの程度不足するのかは、シミュレーションをしてみると具体化できます。収入確保策として、定年後も稼ぎ続けるという選択肢も考えてみましょう。
老後生活の不足金額2,000万円問題？年金が足りないと言われる背景
老後の資金不足が話題になることがあります。年金支給年齢が引き上げられたり、支給額が減っていくのではという不安を持っている方もいると思います。老後の資金不足については、2019年の金融庁の金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」 で報告され、注目されました。
30年間で2,000万円の取り崩しが必要との指摘
同報告書においては、老後の収支をモデルケースで計算し、収入と支出の不足額が月5万円となると、30年間で約2,000万円の不足が生じると指摘しています。なお、この試算ではは老人ホームでの介護費用やバリアフリー化などを念頭にした住宅リフォーム代を含んでいないことから、実際はさらなる不足額が発生するのではとの声も聞かれました。
年金だけでは足りない生活費を補うために
同報告書では、退職金の受取額が年々減少している事情を考慮し、老後に年金だけでは収入が不足するため、現役時代から金融資産を蓄えることで準備をするよう提言を行なっています。同報告書は金融庁が設置したワーキンググループの報告書であるため、国民に金融資産運用を進める内容となっていますが、そのほかにも、日々の生活を見直したり、老後の収入を確保する方法など、対応方法は考えられます。
年金が足りないパターン
ではまず、年金だけでは老後の収入が不足するパターンから考えてみましょう。これには大きく年金受給額が少ない場合と、支出が多い場合に分けられます。
1：年金受給額が少ない
一つ目のパターンは年金受給額が少ないという方です。厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、主に民間企業に勤めていた人が受け取る厚生年金の金額（国民年金含む）の平均額は約14万4千円/月となっています。ただし男女差があり、男性の平均は約16万4千円/月、女性の平均は約10万3千円/月となっています。平均なので、もちろんこれより多い人もいれば、少ない人もいます。一方自営業やフリーランスなどの人が受け取る国民年金は2022年度の満額で約6万4千円/月となり厚生年金と比べて大きな開きがあります。月6万4千円で生計を立てていくのは難しいと言わざるを得ないでしょう。
2：支出が多い
二つ目のパターンは支出が多い方です。退職後は自由に使える時間が増え、趣味や旅行にお金を使ってしまう方。怪我や病気などで自宅のリフォームが必要になったり、医療費や介護費がかかる方など、自分の意思であれ、想定外のことであれ、支出を伴う場面は多くあります。気付いた際には毎月の支出額と収入額の差が大きくなっていて、なかなかバランスを取れないということになってしまいます。
年金だけでは老後資金が足りない問題を解決する方法
年金だけでは老後資金に不安があります。では一体どのような解決策があるでしょうか。
1：ライフプランをしっかり作成して備える
一つはライフプランをしっかりと作成して備えるという方法です。当ブログでもライフプランが必要な理由やその作成方法について解説しています。定年退職後の収支をシミュレーションし、支出を抑えるようにしたり、金融資産を多く蓄えるなど、最初にシミュレーションして出てきた不足額をカバーする方策を考えます。金融資産は一夜で貯まるものではありませんので、ライフプランの作成は早ければ早いほど吉と出ます。ライフプランについては、まず記事「50代からのライフプランニング、必要なお金を計算してライフプランニングを立てよう」をご覧ください。
ライフプランニングとはお金の面に注目しながら人生の生活設計をすることです。50代以降はご自身とご家…
2：支出より収入の方が多い状況を作る
定年退職後であっても、支出より収入が多い状態を作ることができれば全く問題ありません。定年退職後に収入を得る方法としては、再雇用で勤務を続けたり、不動産投資を行なって賃貸収入を得たりする方法が一般的でした。近年では現役時代に身につけたスキルを活かして小さく起業したり、フリーランスとして活動するパターンも見られるようになってきました。
老後に年金にプラスして稼ぐ方法
年金の不足分を埋めたり、社会と接点を保ちながら充実した生活を送るということを目的とするのであれば、必ずしもフルタイムで働かなくても良いかもしれません。
ITスキルやプログラミングスキルを活かしたフリーランス
フリーランスとして働く場合は仕事量を自分でコントロールすることが可能ですし、ITスキルやプログラミングスキルを身につけることができれば、在宅で働くことができ、時間や体力の面でもメリットが大きくなります。
ITスキルやプログラミングスキルは在宅での学習が容易
現在ウェブスキルやプログラミングスキルに自信がない方もいると思います。近年、ITスキルやプログラミングスキルに注目が集まっていることもあり、オンラインの教材や書籍などがたくさん出されています。現役時代に平日夜や週末を使って勉強を進めることが容易です。
フリーランス向けの仕事が多く、初期の受注が比較的容易
また、ウェブやプログラミングの仕事はフリーランスと相性が良く、現在ではクラウドワークスやランサーズなどのサービスを通して多くの案件が出されています。今から始めて案件を獲得できるか不安もあると思いますが、簡単な仕事も多く出されていますので、駆け出しの頃は案件を通して勉強しながら進んでいくということも可能です。
年金だけでは老後の資金が不足する場合、支出を抑えたり、金融資産を蓄えたり、定年後も稼ぎ続けるかを選択することとなります。定年後も社会と接点を持ちながら自分のペースで生き生きと働けるフリーランスの仕事は定年後にもおすすめと言えます。
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1967年生まれ。慶應義塾大学理工学部大学院修士課程卒。英国国立レスター大学MBA取得。2011年「起業家のためのプログラミング教室」Club86 Startup School（現TechGardenSchool）設立 2017年「中高年のためのプログラミング教室」開始 著書「図解 50代からのプログラミング –未開の能力を発掘♪」「教えて♪ プログラミング」など
