50代から準備して希望をかなえる! これからの時代におすすめの定年後の仕事7選
2022.10.1350代は、そろそろ定年後のことが気になり始める頃。しかしいざ求人を調べてみると、自分が満足できる職種が見つからず、がっかりすることも多いのではないでしょうか。
定年後のキャリアを充実したものにするためには、今から準備することが大切です。この記事では、定年後の仕事としてよくある現状のお仕事と、これからの時代におすすめのお仕事を紹介します。また、そのための準備と探し方について紹介していきます。

50代に入り、そろそろ定年後の仕事について調べ始めていますが、なかなかこれはという仕事が見つかりません。これからの時代におすすめの定年後の仕事を知りたいです。また、どのように探して準備していけばよいのでしょうか。
「年齢、経験、スキル不問」の仕事ではなく、50代のうちから今までの経験を求人市場でアピールできるよう棚卸し&整理をし、それを補強してくれるスキルを今から身につけてセカンドキャリアの準備をするとよいでしょう。また既存の求人だけでなく、起業やフリーランスといった様々な働き方を視野に入れて、セカンドキャリアを検討することが大切です。

定年後の仕事の現状
ではまず、現在「定年後の仕事」として転職エージェントなどによく紹介されている職種を見ていきましょう。
警備
施設の出入管理や巡回、工事現場や駐車場での交通誘導などの仕事です。年齢や学歴、経験不問であることが多く、就業しやすいと紹介されています。
マンション管理・コンシェルジュ
マンションの窓口業務や設備の点検、共有部分の清掃などが仕事の内容です。内容的にはバリエーションがあるものの、難しい知識や経験を問われることが少ないので、シニアになってからも挑戦しやすいと紹介されています。
ドライバー
タクシーや集配車、送迎車などの運転手もシニア対象の求人の多い職種です。業界全体が人手不足であるため、求人の間口も広くなっているようです。
介護スタッフ
社会の高齢化にともない介護サービス従事者は慢性的に不足しており、年齢を問わず求められています。無資格・未経験から受け入れてくれるところも多く、やる気があれば遅くからスタートしても着実にキャリアアップできるという意見もあります。
需要も高く、無資格・未経験の求人も多い介護関係の仕事ですが、資格を取得すれば任せられる仕事の幅も広がり、収入もアップします。資格は国家資格のものから座学と演習で取得できるものまで難易度も条件もさまざまですが、実務経験を積みながらステップアップすることも可能なので、定年後介護の仕事に従事するなら、ぜひ資格取得を目指すことをおすすめします。
ここまで見てきて分かるように、現在の「シニア向け求人」とされる職種には「年齢不問」というほかに、以下のような共通した特徴があります。
・経験を問わない
・特別なスキルを必要としない
・人手不足の市場
シニアには確かに「年齢とともに気力や体力が低下する」という、キャリアの上でマイナスとなる面もあります。また、現役時代と大きく違い、定年後のシニアにとっては仕事はもはや生活の中心ではなく「ライフスタイルの一部」となり、家族や趣味といったそのほかの社会生活を楽しみながら平行して行うものとなっていくようです。子育てや住宅ローンといった経済的な負荷も小さくなり、「年金にプラスアルファできるくらいの収入」でよいということから、給料が比較的安い職業でもよしとする傾向があるようです。
定年後の仕事のための準備とは
一方で、シニアを取り巻く環境が大きく変っていることも事実です。具体的には
・人生100年時代、いわゆる定年70歳法の施行や年金支給時期の繰越しなど、70歳くらいまでは年金に頼らず働き続けてほしいという社会要請がある 1)
・ 現状でも65−70歳の就業率は52%、70−74歳の就業率は33%に達しており、その数は毎年右肩上がりで上昇している。2)
・健康寿命が著しく延びていることもあり、活発なセカンドライフや老後の備えのためには、年金などの今までの収入だけでは不十分になりつつある
・労働力としてのシニア活用のために、政府の政策としても学び直し・リスキリングが後押しされていること 3)
・在宅でのフリーランスや派遣など、シニアでも活躍しやすい働き方も多様化していること
などがあります。
「年齢的にしょうがない」と諦めてしまうのではなく、増えつつある定年後のセカンドキャリアのチャンスを掴むためにも、学び直しを含めた積極的な準備を始めましょう。
1)厚生労働省「高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~」
3)日経新聞 2022年10月3日「リスキリング支援『5年で1兆円』岸田首相が所信表明」
準備その1 定年後のライフプラン&マネープランをたてる
「定年後はどのように生活したいか」から始まって、そのためには毎月いくら必要かといったマネープランまで、できるだけ具体的に考えていきます。
ライフプラン
仕事がなくなった途端に時間を持て余し、「自分は何をしたいのか」が分からず困ってしまう人が多いと言います。定年後の人生を有意義に過ごすためには、自分にとって大切な事・生きがいに感じるものなど「人生の優先順位」について今一度考える必要があります。「家族と過ごす時間」「仕事にうちこむとき」「趣味に没頭するとき」など、生きがいを感じるときは人それぞれです。残りの時間を何に費やすのか、これからの人生について計画を立ててみましょう。
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マネープラン
定年後のライフプランが決まったら、そのためのマネープランを立てていきます。大切なのは、収支を明確にすること。不動産や貯金などの資産と年金を含めた収入で、これから必要となる支出をカバーできるのかを具体的に数値化してみましょう。支出が上回っていれば、何年か後には今のライフスタイルが維持できなくなるということです。その際には収入を増やすか支出を減らす調整を行う必要があります。仕事選びにも大切なプロセスです。
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準備その2 定年後のキャリアを具体化
上記を見据えたうえで、「市場のニーズがある仕事」「自分がしたい仕事」「自分ができる仕事(能力・経験)」の3つの観点から定年後のキャリアについてイメージを固めていきます。また、収入や就業形態、勤務地、勤務時間といった具体的な条件も明確にしていきましょう。
50代からのキャリアプランについてはこちら↓

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準備その3 キャリアの支えとなるリスキリング(キャリアのための学び直し)を開始
いよいよ、定年後のキャリアのために、以下のようなリスキリングを始めましょう。
・今までに養った経験やスキルを更新し、補強する
・新しく挑戦しようとする分野の知識・技術を習得する
・資格を取得する
・現代ビジネスに必要なITリテラシーを学ぶ
資格取得の学びについてはこちら↓

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これからの時代におすすめの定年後の仕事7選
前述したように、これまで定年後の仕事としては、警備、マンション管理人、ドライバー、介護職などが一般的に認識されていました。しかし、所謂定年70歳法 の施行や人生100年時代と言われる認識の広まりとともに、シニア世代を社会の第一線で戦力として活用する動きが活発化しつつあります。 また、体力の向上とともにシニアも労働意欲が高くなっており、あるNPOの調査では、就労意欲のあるシニア人材のうち「80歳まで働きたい」という人は3割にのぼったと言います。4)
ここでは、50代からリスキリングなどの準備をすることで手に届く、これからの時代におすすめの仕事を紹介していきたいと思います。
4)yuvec 2020年度版「シニア雇用ならびにシニアの働き方に関するアンケート調査の結果報告」
経験xIT でDX人材としての仕事
あなたは今まで働いてきた業界や職種で身につけた専門知識や実務ノウハウを過小評価していませんか? あなたが思っている以上にそれを欲しがっている職場は存在します。 特にそれがITスキルと組み合わされると大きな付加価値となり、あなたの人材としての競争力がぐっと高まります。
例えば、「経理xIT」でエクセルVBAやPythonを使ってルーチンワークを自動化したり、「人事xIT」でTablouを使って勤怠管理を効率化するなどのスキルは非常にニーズが高く、在宅勤務であっても採用される可能性があります。
当スクールの生徒様で「金融xIT」で転職に成功された50代女性がいらっしゃいます。 面接では、自己評価よりもずっと高くエクセルVBAやPythonなどのスキルを評価され、金融のわかるDX人材として採用されたそうです。
詳しくはこちらの事例インタビューをご参照ください。
【50代転職成功事例インタビュー】金融経験xIT で思わぬオファー。プログラミングをかじっているレベルで面接官が前のめりに!

今回は「経験xIT」で見事に転職に成功された生徒様の事例を紹介いたします。 金融業界での現場経験が…
データ入力・分析系の在宅派遣の仕事
経理・総務や営業事務などのデータ入力の仕事や、ウェブマーケティングなどで発生する大量のデータを分析するお仕事は常に一定量存在するため、派遣会社に多くの求人が寄せられています。
最近では、週2日だったり在宅勤務も可能な派遣業務もありますので、派遣会社への登録もオススメです。 この分野のお仕事に特に役に立つのが、エクセルVBA, Python, RPAなどの業務効率化・自動化スキルと言え, スキルアップに伴い時給も上がっていきます。5)
5) Excelスキルを活かして働く PASONA データオペレーション担当
業界・業種の専門知識を活かしたプチコンサル、顧問の仕事
これまでの経験を生かしたコンサルティングや顧問の仕事も、定年後の選択肢のひとつです。最近では「ビザスク」など、ビジネスコンサルティングを1回単位のスポットで提供するマッチングサービスが多数登場し、フリーランスとしてコンサル案件を受ける環境も整ってきました。ホームページから自らのプロフィールやビジネス経験などを登録し、指名を受けるか公募案件に申し込み、オファーを待つというプロセスになります。
クラウドワークスでのフリーランス系のお仕事
定年後は時間に制約されず働きたい、という人にはフリーランス系の仕事がおすすめです。クラウドワークスは、オンラインで在宅ワーカーと仕事案件をマッチングするサイト。IT系やデザイン・ライティングなど専門職系、ビジネスマーケティング系から簡単な事務作業まで、様々な案件を扱っています。差別化できるスキルを磨きながら徐々に単価の高い案件を目指すということも可能です。
資格を活かす仕事
行政書士
国家資格のなかでも受験資格を問われない行政書士には、10~60代まで幅広い年齢層の人が挑戦しています。資格を取得すれば、開業して自分のペースで仕事をすることも可能です。一方で「AIに代替されてしまう仕事」という意見もあり、それなりの営業努力も求められるでしょう。
宅建
宅建(宅地建物取引士)は、土地や建物の売買や賃借の取引が行われる際に重要事項を説明するなど、不動産取引法務を専門とする士業です。毎年20万人の受験者数を誇る日本最大規模の資格とされています。宅建を持っていないと許されない独占業務があり、安定的な収入が期待されます。
簿記2級
商工会議所が実施する日商簿記検定は簿記1級~3級と初級がありますが、2級を取得すると株式会社の財務諸表が読める・ビジネスに必要なコスト感覚が分かると評価され、就職にも有利だとされています。経理関係の求人案件はいつの時代も一定数あり、業種や時代を問わず人気の資格と言えます。
未経験からでも可能な分野のITエンジニア
IT人材は常に売り手市場であり、大きなシステム開発やアプリ開発は無理でも、未経験の50代でも目指せる分野があるので以下紹介していきます。
ウェブページのコーダー
デザイナーが作ったウェブページのデザイン(デザインカンプ)をHTML/CSSを使ってコーディングしていくお仕事です。 専門性の高いデザインは難しいですが、コーディングしていくのであれば訓練と実績を積むことでお仕事を獲得することが可能です。
業務効率化・自動化・DX エンジニア
DX時代の今、最も求められている分野です。といってもシステム開発やアプリ開発ほどハードルは高くありません。まずはエクセルVBAのマクロ開発で、勤怠管理表作成やファイル作成などの自動化を学んだ上で、Power AutomateやUiPathなどのRPAを使ってメール送信やスクレーピングなど他のアプリケーションとの連携と自動化ができる人材になることを目指しましょう。 次にPythonを使った自動化とデータの可視化、見える化もできるようになると更に仕事の幅が広がります。
更に大量のデータを人工知能・機械学習のモデルを使って分析・予測を行ったり、その結果をPower BI、TablouなどのBIツールを使って可視化できるようになれば完璧です。
ノーコード開発
ウェブサイトや業務アプリ、ECサイトなどをコーディングをせずに制作できるツールをノーコードツール(STUDIO, Kintone, Shopify, Bubbleなど)といいます。今後すべてのビジネスパーソンが使うようになると言われているこの分野の専門家になることは、50代のあなたでも可能です。
このように、未経験でも挑戦できるIT分野はありますので、50代からでもプログラミングを学びながら、フリーランスとして実際の案件に挑戦することでスキルを上達させていくことができます。
スモールビジネスで起業する
かつては資金調達や設備投資など障壁が大きかった起業も、最近ではインターネットやIT技術を上手く活用することで、「ローリスク・ローリターン」で好きなことで気軽に起業する人が増えています。老後は趣味を仕事にしたいという人には、セカンドキャリアとしておすすめの選択肢です。
定年後の仕事の探し方
あなたが求める職種に合ったメディアを使って、積極的に登録していきましょう。最適なメディア自体を見つけることも仕事探し以前に重要です。
ハローワーク
求人数が最も多いのは、やはりハローワークです。地方の中小案件が多く集まるほか、取り扱う職種や雇用形態も多岐にわたるため、求められるスペックや働き方にも幅があり、シニアがマッチする案件も数多く存在します。国の政策を受けてシニアの再就職支援を強化しており、セミナーや特設コーナーを設けるハローワークもあります。
Indeed
大手転職サイトの求人が一覧できるほか、様々な働き方を一度に検索できるのが魅力の転職検索サイト。「シニア パート」「60歳歓迎」といったキーワードと希望の勤務地を入力するだけで、手軽に案件内容を閲覧できます。
エン派遣
先ほど紹介したデータ入力などシニアにおすすめの職種は、派遣会社にも多く集まります。また、派遣ならば労働時間や勤務場所を比較的自由に設定することも可能です。エン派遣は、大小の派遣会社が持つ案件を一度に検索できるポータルサイト。希望の条件や働き方、職種を設定しておけば、マッチする案件を知らせてくれます。
クラウドワークス・ランサーズ
得意なスキルを発揮したいならば、業務委託の仕事をオンライン上で受発注できる「クラウドワークス」や「ランサーズ」に登録する方法があります。プロフィールや職歴/ポートフォリオなどを登録したのち、気になる案件に応募します。仕事はプロフェッショナルなものから、軽作業まで幅広くあり、自分のスキルに合わせて仕事を選ぶことができます。
その他
無料e-Book 「中高年が今すぐ登録すべき在宅ワークの情報ソースリスト」 には、在宅ワークだけでなく、定年後の仕事探しに役立つ情報が掲載されています。今だからこその働き方を実現するための新サービスを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:定年後のキャリアの支えとなる自分の武器をつくろう
ひと昔前と比べると、定年後のキャリア環境は大きく変化しています。
65歳以上の就業率は毎年伸び続け、自分のライフスタイルやマネープランにあわせて仕事をすることが当たり前になりました。ITの普及が進み、場所や時間をフレキシブルに設定した働き方も日常化しています。50代からはこのような社会の変化をしっかりとらえ、来たるべき定年を視野に入れながら、セカンドキャリアを構築していく時期です。自分らしいキャリアを歩めるよう、資格や新しいスキルを積極的に習得して、定年後のキャリアの支えをつくっていただきたいと思います。
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