2013年新春インタビューvol.1 「超初心者へのメッセージ 〜これからITを学ぶ人へ」(株)ゆめみCTO 中田稔氏
更新日:2021.07.09
明けましておめでとうございます! 2013年もITがビジネスに必須の知識であることに変わりはありません。 皆さんはITで今年どんなことを始められますか? Club86発足以来プログラミングクラスをご担当いただいている (株)ゆめみCTO 中田稔先生の新春インタビューを2回にわたってお送りいたします。
ITの楽しさ、面白さを少しでも感じていただき、皆さんがイキイキと1年を始めるきっかけになれば嬉しいです!
中田 稔 講師 (株)ゆめみ 取締役最高技術責任者
「起業家のためのエンジニア入門」 基礎クラス・応用クラス担当
プロフィール
1976年生まれ。京都大学大学院の情報研究科在学中の2000年に、研究室の仲間2人と共に株式会社ゆめみを設立し、CTOに就任。日系航空会社や世界的ハンバーガーチェーンをはじめとする大手企業を多数顧客に持ち、モバイル分野の最先端施策をコンサルティングから開発、運用まで一気通貫で支援。提案段階からエンジニアが担当することにこだわりを持ち、エンジニアが社員の7割を占める。
更に2011年11月には、「米国で最もマネタイズに成功したゲーム」と言われる位置情報連動ソーシャルゲームアプリ“MyTown(マイタウン)”の日本での提供を開始。日本カルチャーに合わせて設計し直した上で、10社以上の大手日本企業を巻き込み、店舗とユーザを結びつけるリアルコミュニティの構築に本格的に取り組む。目標は「アイディアと技術を使って、ライフスタイルに革命を起こすこと」。その姿勢を広めるべく、「起業家のためのエンジニア教室」で講師を務めるなど、多方面から積極的に活動中。
インタビュー
Q1 Club86で1年半近く教えていただいているわけですが、超初心者を教えていていかがですか?
中田先生 「正直難しいのは難しい。それは教え方が確立できていない、こちらの問題ですね。プログラムやシステムの構築は知らない人でもできるものだと考えています。そういうものももっと容易に習得できる仕組みを作りたい、という思いのもとにやっています。
そういう意味ではまだ手法は完成していなくて、発展途上と言えますね。」
Q2 これからプログラミングを学ぶ人にまず伝えたいことは?
中田先生 「どうしても初めての人は細かいところにこだわりがち。大きいところから段々細かく考えていってほしい。
ウェブでもアプリでも、そもそも全体がどう動いているかの流れをまずは掴んでほしい。それ抜きに、本の1章を読み始めてもわかるはずが無いです。 これは仕事でも一緒で、細かい雑用をしても仕事を理解したことにならないですよね。 仕事がどう社会に役に立っているのか、どの流れのどの部分なのか、全体での位置づけを認識したうえでとりかかると、何をやればいのか明確になリますよね。
その考えと、全く同じで、ウェブでもアプリでも全体像や目的、意義、大きな仕組みを理解してはじめて、サーバー側はどう作る、クライアント側はどう作る、というのが決まってきます。プログラミングの世界は特殊なものではなく、普段の我々の生活や営みと全く同じものと言えます。だからこそ、「誰でもできる」といえます。 なので、そういった視点からはいっていくと入り口としては入りやすいのです。」
Q3 なるほど。では最初に勉強する際、どこから始めたらいいのでしょう?
中田先生 「なので、いきなり言語の文法などを学ぶより、仕組みを学ぶ、ということが大事。PHPがどこで動いているのか、Javascriptがどこで動いているのかがわからないと、結局混乱することになります。 森に入り込む前に、全体を俯瞰して、森がどこに位置するのかを理解したうえで、森にはいって迷うべき。森の外には川があり、山がある。
ただ、普通の生活のなかでの考え方と違う点があります。普段は未来を現在とつながった連続的に考えるのが通常です。食べ続けると太るから、控えよう、と言う考え方。プログラムの世界は逆の思考になっていて、結果から推理するような部分があります。結果からそれが何故起こったか、原因を考えると言う流れです。 「やりたいことがある」それがどういう構成要素からなっているのか、「どういうものを組み合わせればできるのか」を考えるのがアルゴリズムなのです。
こうこうこういう手順だったらどうなりますか? には人は大体答えられます。人が車にはねられたらどうなるか?というのは思いつく、でも、倒れている人から「どういうことが起こってその状態になるのか」を推測するという考え方なのです。
このような考え方に慣れないといけない、ということはあります。 でも推理といっても、プログラムの世界での構成要素というのは限られているので、現実世界での推理にくらべると簡単であると言えます。その構成要素を、経験や学習によっておさえておくことで対応できるようになります。」
なるほど、全体像を本質を理解してから細かいスキルを身につければいいわけですね! 第2回は「作りながら学ぶ」重要性と「自分で形にできる」必要性について伺います。 中田先生、 ありがとうございました!
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