【中高年・シニアのためのプログラミング学習ガイド】中高年がプログラミングの独学で躓きやすい挫折ポイント3選
更新日:2023.09.11
中高年が独学でプログラミングを習得できますか? またどのように独学するのがおすすめですか?
最近の書籍やオンライン教材は大変充実しており、中高年からプログラミングの勉強をスタートすることは可能ですが、設定トラブルやエラー処理、文法を学んだ後、何をすればいいかわからない、など独学はいくつかの高いハードルがあります。
それらを乗り越え、正しい方法で学習を継続するためには、信頼できる専門家と仲間が必要です。
そのための選択肢として、ITコミュニティや勉強会などに所属する、専門家を家庭教師的に雇う、スクールに通う、などを独学と併用するのがおすすめです。

具体的な独学方法については記事:
「【中高年向けプログラミング勉強法】まるで体験レッスン!勉強手順とおすすめの教材紹介を具体的に解説」をご参照ください。
皆さん、テックガーデンスクールの高橋です。
日々中高年の方々からよく受ける質問に、「プログラミングを勉強するのに独学はやめたほうがいいですか?」というのがあります。
世間一般的にプログラミングやエンジニアに注目が集まっていることもありますし、早期退職や定年延長、老後のセカンドキャリアなどが取り上げられ、気になっている方が多いようです。
すでに定年を迎えているシニアの方々からも同様の質問を受けます。
今回は中高年向けのプログラミングスクールを運営してきた経験、そして中高年向けのプログラミング学習参考書を執筆してきた経験から、中高年のプログラミング勉強方法とよくある挫折ポイント3選をご紹介したいと思います。
これからプログラミングの勉強を始めようか検討している中高年の方々にぜひ読んでいただきたい記事です。
関連記事:
【中高年向けプログラミング勉強法】まるで体験レッスン!勉強手順とおすすめの教材紹介を具体的に解説
目次
中高年・シニアのプログラミング勉強方法
中高年・シニアの方がプログラミングの勉強をするにあたり、その順序と手法という点から説明します。
まずITリテラシーを身につけてからプログラミングの勉強へ
プログラミングやウェブサイトについて学び始める前に、まず最低限身につけないといけないことがあります。 それは、PCやインターネットの基本的な使い方と構造の理解です。
これをITリテラシーといいます。
日常生活の中でパソコンやスマホを使っていても、どういう仕組みで動いているのか理解していない方が大半ではないかと思います。
誰でもパソコンやスマホなどのIT機器やインターネットを使えるので便利になったと言える反面、プログラミングを学ぶにあたってはITリテラシーがないと使いこなせません。
ITリテラシーはプログラミングを勉強する際の土台となります。 PCやインターネットの使い方ができていないために、プログラミングとは関係のないトラブルやエラーが頻繁に発生して、なかなか本来のプログラミングの勉強が進まない、という場面を非常によく目にします。
具体的にどんなことを試してみれば良いかは【中高年向けプログラミング勉強法】まるで体験レッスン!勉強手順とおすすめの教材紹介を具体的に解説で詳しく解説していますのでぜひそちらをご覧ください。
プログラミングを学ぶのに独学かスクールか
プログラミングを学ぼうとした際、大きく分けて独学かスクールに通うかの選択をすることになります。
このブログを読んでくださっているみなさんも、日々の仕事や趣味など忙しく過ごしていて、なかなか定期的にスクールに通う時間が確保できないという方や、費用面で節約したいと考えている人がいると思います。
独学でプログラミング学習を進めることはもちろん可能ですが、人によって向き不向きがあることも事実です。
これまで多くの中高年を指導してきた経験から、中高年がプログラミング学習で躓きやすいポイントを3つご紹介します。
中高年がプログラミング学習で躓きやすいポイント3選
学習環境が確保できない
このブログを読んでくださっている皆さんはきっと仕事で中心的な役割や責任ある立場を担い、忙しく働かれていることでしょう。
また、家庭での役割が多かったり、趣味に真剣に取り組んでいる方もいると思います。そう、中高年というのは実はとても忙しいのです。
また、独学となると勉強するのはご家庭でということになりますが、家の中で勉強に集中する場所を確保できるでしょうか。
プログラミングの勉強においてはパソコン上でプログラミングをするための環境設定が難しいとよく言われるのですが、中高年にとってはそもそも学習の時間や場所を確保するための家での学習環境設定がとても大切。
継続的に勉強できる家庭環境が無いと、学習が不定期になり徐々にフェードアウトしてしまうという例がとても多いです。
プログラミングの独学を考えている人はまずは学習環境を準備できるかどうか検討しましょう。
書籍の説明と自分のPC画面の違いに戸惑う
独学用に発行されているプログラミングの参考書では、解説するために画面のスクリーンショットが掲載されているのが一般的です。
しかし、パソコンはOSの種類やバージョン、各自の設定によって千差万別、必ずしも同じ画面にはなりません。特にやっかいなのはOSや仮想サーバなどのバージョンで、頻繁に更新されるため、書籍などのスクリーンショット(画面の画像)とインターフェイス(操作するためのボタン配置など)は現実から遅れてしまうことが良くあるのです。
そのような状況のため、対面指導ではない書籍や教材において進め方を100%正確に伝えるのは困難を極めます。
また、PCやインターネットに慣れていない中高年の方々がプログラミング学習に取り組む際、書籍などの解説の画面と全く同じ画面であっても上手くいかないケースは現実にあります。
プログラミングで出てくる画面は初心者の方が操作するには、やや難しいインターフェイスですし、英語も多く出てきますので言語的なハードルもあります。
順調に進んだと思っても、PCの状態などによっては、うまく動かないことも起こり得ます。 このように、専門家(先生)の助けが必要な状況に陥ることも珍しくありません。
プログラミング学習における適切な目標設定が難しい
当ブログを運営している中高年に特化したプログラミングスクールであるTechGardenSchoolでは、初心者の方の最初のゴールを「自分に必要な書籍や情報を選択することができるようになる」、また「今の自分のスキルで挑戦できるレベルを把握できるようになる」ことに置いています。
これができると、プログラミングの醍醐味である「自分の思うように動かす楽しさ、快感」を味わえるようになります。
仕方のないことですが、多くの皆さんはプロの作ったアプリしか見たことがありません。
そのため、ついプロと同じような大作を無意識のうちに作ろうとしがちです。そしてあれもこれもと機能を追加しようとして未完成の時間が長くなり、モチベーションが続かなくなる。
そうこうしているうちに、「なんかデザインもかっこ悪いし、とても公開なんかできない」というネガティブなスパイラルに陥ってしまうことも。
最初はごく小さなものを2〜3個作ってそれを公開し、知り合いに使ってもらいましょう! まずは「公開する」、というハードルを超えることが鍵です。 人は「公開」を意識したとたんに、恥ずかしくないちゃんとしたもの(デザインも含めて)を作ろうと頑張るからです。
こうした成功体験と経験を積むことで、メキメキとプログラミングの腕は上達します。適切なレベル把握というのは初心者の方にはなかなか難しいので、知見のある人にうまくガイドしてもらえるかが大切です。
具体的なプログラミングの勉強内容は
ここまで説明してきた挫折ポイントを乗り越えられそうだという人は、プログラミングの独学に向けて第一歩目はクリアです。
次の記事【中高年向けプログラミング勉強法】まるで体験レッスン!勉強手順とおすすめの教材紹介を具体的に解説ではいよいよ具体的にどんな内容を勉強していくのかをお見せしたいと思います。
プログラミングの勉強手順から当スクール厳選したおすすめの教材やツールのご紹介まで、盛りだくさんとなっていますので、ぜひ読み進めてください。
スクールに通うことはプログラミング上達の近道
「私は独学は難しいかもしれない」と感じた方は、スクールへ通うことを選択肢に入れてみましょう。
スクールに通うことは独学よりも時間の確保に気を使ったり、費用が多くかかる側面もありますが、その分上達が早かったり、しっかりとした技術が身に付くなど、かけた投資を大きく上回るメリットがあります。
プログラミングの勉強を始めたい中高年におすすめのスクールではこれからプログラミングの勉強を始めたい中高年やシニアの方にはどのようなスクールがおすすめなのかを解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
1967年生まれ。慶應義塾大学理工学部大学院修士課程卒。英国国立レスター大学MBA取得。2011年「起業家のためのプログラミング教室」Club86 Startup School(現TechGardenSchool)設立 2017年「中高年のためのプログラミング教室」開始 著書「図解 50代からのプログラミング –未開の能力を発掘♪」「教えて♪ プログラミング」など