50代会社員におすすめのパソコン研修と習うべき人とは?
更新日:2021.08.17パソコンがあまり得意でない50代会社員にとって気になるのが、おすすめの研修ではないでしょうか。
通常パソコン研修と言えば、「Word(ワード)」「Excel(エクセル)」が最初に学ぶもので、法人研修やパソコン教室で行われていますが、今日はDX時代のキーワードの一つ「業務効率化」という視点でお話します。
目次
50代会社員が受けたいパソコン研修とは
「業務効率化」は何のために行われるのでしょうか? それは社員にイノベーションなどの付加価値の高い、人間にしかできない作業により「多くの時間」を使うためです。
「業務効率化」= 「無駄な作業時間をへらすこと」
であるならば、Word(ワード)Excel(エクセル)以前に学ぶべきことがあります。
- 探す時間をへらす
- コミュニケーション時間をへらす
その次の段階として、以下を学ぶべきだと思います
- Word(ワード)Excel(エクセル)などアプリでの作業時間をへらす
- 見積書作成送付など繰り返しの作業時間をへらす
それぞれ解説していきます。
探す時間をへらす
あなたは1日に何回ファイルやメールを探しますか?
私もその時間にストレスを感じている1人です。あのイライラする時間をへらすにはどうしたらいいのでしょうか。 私が教えてもらいたいくらいですが、方針としては大きく2つあると思います。
1) フォルダの整理整頓
- 階層を深くしない
- ダブリがないフォルダ構成にする
- アーカイブ用フォルダを作る
などがありますが、わかっていてもなかなか実行できないのが現実です。
また基本的なところで、
- デスクトップには何も置かない
- ダウンロードフォルダにファイルやインストーラーを保存したままにしない
というのもできていない人がほとんどではないでしょうか。
参考
フォルダー整理のコツ10個:ファイルを迷子にしないルール作り サルワカ
PCのフォルダファイル管理・整理のコツ20|検索作成の効率化テクニックや上級技 by パソコンスキルの教科書
2) 検索しやすくする、検索スキルを上げる
- フォルダやファイル名を英数字にする
- 作業の流れ順でフォルダを作る
など、検索することを前提にフォルダやファイル名を付けるというのも有効です。
- Windowsのエクスプローラー
- Windowsの検索窓
などにも検索のコツが存在します。 ファイルをいちいち開かなくてもプレビューで中身を確認できる、など。
また、
ー Outlookのメール
の検索に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そもそものGoogle検索も含め、各アプリでの検索スキルを磨くのは投資対効果が高いのでオススメです。
1人1日最低10分、「探す時間」を削減できるとしたら、1000名の会社では1日167時間分、つまり時給1500円とすると、なんと!「1日25万円」分の削減となります。
これらの「探す時間」の無駄は巨大であり、経営的にはプロの助けが必要なレベルの経済的損失ではないかと思います。
参考
Windows10でファイルやフォルダーを検索するときのテクニック 4thsight.xyz
【Windows10】ファイル検索を高速で行う方法 Exia
Outlookでの仕事メール整理術!~ラクで完璧にメール処理をしよう!~
Outlookの様々なメール検索方法 Office Hack
【Google検索方法のコツ】情報収集スキルを磨く完全ガイド36手法! ビジネスのためのWeb活用術
重要なおまけ ) 開いているアプリやウィンドウを探す
うちのスクールのクラスでよくあるのが、
- 「ZOOMのツールバーが見当たりません!」
- 「さっきまで作業していたChromeのウィンドウがどこかにいった!」
- 「作業していたエディターのウィンドウが見つからない」
- 「全画面になってしまい、裏が見えない!」
といったパニック(笑)。
で、また開いて、また開いて、更にカオスになっていくという。
超基本なのですが、多くの中高年がここでつまづいて無駄な時間を消費しています。
- 作業前に、いらないファイルやアプリは全て閉じておく
- むやみにダブルクリックしてファイルやアプリを開かない
- 全画面モードでは作業しない。全画面から抜ける方法を知る。
- 「仮想デスクトップ」を使って、作業場所を分ける
これらをするだけで大幅に無駄な時間を削減できます。
お金を出してパソコン教室で Word, Excelを勉強する前に、このあたりを徹底するほうが先決かと思いますが、意外と教えてくれるところはないんですよね。
② コミュニケーション時間をへらす
あと、削減できる時間の宝庫ともいえるのが「コミュニケーション時間」です。
代表的な「会議」や「打ち合わせ」「電話」といった同期型(複数名が同時に時間を共有する)だけでなく、「メール」「チャット」などの非同期型コミュニケーションにも無駄がいっぱい潜んでいます。
本ブログでは
- 同期型、非同期型コミュニケーションの使い分けと効率的な使い方
- タスクと進捗の見える化と共有
についてお話します。
1) 同期型、非同期型コミュニケーションの使い分けと効率的な使い方
- 同期型 :「会議」「打ち合わせ」「電話」
- 非同期型:「メール」「チャット」
これらのコミュニケーション時間をいかに短くするか、という視点から見てみましょう。
同期型 :「会議」「打ち合わせ」「電話」の時間を短くするには?
これら同期型のコミュニケーションが必要な場面に限ってのみ「会議」「打ち合わせ」「電話」をおこなうようにしましょう。
以下のような場面では同期型のほうが効率が良いと言えます。
- 感情面に配慮すべき場面 (お金・人事に関すること、大事なルール変更など)
- 緊急事態の場合 (納期が遅れる場合、法的問題の発生)
- アクションが確実におこる合意を即時得たい場合 (部下・取引先への指示)
- 非同期のコミュニケーションでは対応できない情報量の場合 (長く複雑かつ複数の解釈があり得るような情報の伝達と意思決定)
非同期型:「メール」「チャット」の時間を短くするには?
非同期型だからといって必ず効率が良いとは限りません。
以下の様な場面での対応のルールが共通の認識になっているかどうかが、極めて重要です。
- 「メール」は長く複雑かつ複数の解釈があり得るような情報の伝達と意思決定には向かない。
- 「メール」は議論には向かない。
- 「メール」は仕事の依頼自体には向かない。送信して依頼が終わったと認識してしまうのは危険。依頼内容を記録として残すためには有効。
- 「チャット」は急がない細かいコミュニケーションをすることに優れており、「電話」を減らすことができる。
- お互いがオンラインで仕事の優先度が一致している場合には、「チャット」は「電話」の代替になり得る。
オンラインでのみ組織のコミュニケーションが行われている GitLabの例を見てもわかるように、組織内でのコミュニケーションルールと考え方を徹底すれば、非同期型のコミュニケーションを社内コミュニケーションのメインに据え、同期型のコミュニケーションを最小限に抑えるることも可能になってきています。
参考: 1200人以上の全社員がリモートワーク。GitLabが公開する「リモートワークマニフェスト」は何を教えているか? PublicKey
このように、「メール」や「チャット」を行うためのツール(Outlook, Gmail, Slackなど)の技術的な使い方を学ぶのはもちろん大切ですが、その「適切な」使い方を学ぶことも同じくらい業務効率化にとって重要であると言えるでしょう。
2) タスクと進捗の見える化と共有
管理職やリーダーあるいはチームメンバーにとっても、自分のタスクがどれくらいあって、いつまでに終わらせないとプロジェクトに影響が出るのか、が可視化・共有されていないと、「不安」になり、頻繁に「打ち合わせ」を開くことになってしまいます。
打ち合わせを開いて、折角タスクを洗い出したとしても、ちょっとした変化がおこるとすぐまた打ち合わせを開かないといけなくなるのはしんどいですよね。
Trelloや MS Plannnerなどのプロジェクト全体を非同期に管理・運営する仕組みを学んで使いこなすことで、同期型のコミュニケーションとコミュニケーション自体に使う時間を減らすことができます。
③ Word(ワード)Excel(エクセル)などアプリでの作業時間をへらす
これはあくまでも私の体感なのですが、アプリケーションの作業時間で無駄に時間がかかっているなあと思うのは、以下の3点です。
- 文字やコマンド(特にコピペ)の入力時間
- 必要な操作方法とボタンを探す時間
- ブラウザでお気に入りや履歴、パスワードを探す時間
1) 文字やコマンド(特にコピペ)の入力時間
私が特に導入効果が高いのは以下のポイントです。
- 英数かな入力の切り替え方法
- ショートカットによるコピペとコピー履歴ツール導入
- Shift + 矢印 による文字選択方法
2) 必要な操作方法とボタンを探す時間
WordやExcelの操作、Windows10の設定などでは、よく使う操作であっても全てを覚えることは難しく、私も毎回検索を余儀なくされています(それほど細かくて、ややこしい!)。
なのでこれはもう、暗記するというよりは「効果的な検索方法」を身につけるのが早道だと思います。
3)ブラウザでお気に入りや履歴、パスワードを探す時間
そして案外馬鹿にならないのが、Google ChromeやSafariなどでよく使うブックマークしたサイトを探したり、Amazonなどのサービスのパスワードを探す時間です。
- ツールバーを表示設定にして、そこにブックマークフォルダを設置する
- Google Chromeのパスワード管理を利用するか、パスワード管理ツール(LastPass, 1Passwordなど)を導入する
ブラウザは最も頻繁に使うツールなので、「タブの操作」「ウィンドウ操作」なども含めて学習しておくと時短効果が高いです。
④ 見積書作成送付など繰り返しの作業時間をへらす
Word(ワード)Excel(エクセル)Outlook(メール)、Google Chrome(ブラウザ)などのアプリケーションの効率的な使い方を学んだら、次のレベルに進みましょう。
- 文書の雛形作成やメールの受信箱への自動振り分けなどの「小さな自動化」
- Excel(エクセル)のVBAによるプログラミングで見積作成自動化などのマクロ作成
- Excel(エクセル)VBAで自動作成した見積書を使ってOutlookメールを自動作成・送信するアプリ間の自動化
1)文書の雛形作成やメールの受信箱への自動振り分けなどの「小さな自動化」
Word(ワード)Excel(エクセル)Outlook(メール)でよく使う文書(署名、お礼のメール)などを雛形として用意したり、メールを受信箱に自動で振り分けたりなどして効率化を自分で工夫して進めてみましょう。
ネットの情報や仕事術系の書籍などを参考に、楽しく進めるのがコツです。
2)Excel(エクセル)のVBAによるプログラミングで見積書作成自動化などのマクロ作成
当スクールで、経理や営業事務関係の50代会社員の生徒様のニーズが高いのがこの分野。
同じような細かい業務を日々行っているのに自動化できない、お金をかけてシステム化するほどの業務ではないし、投資できるほど規模が大きくない、といった悩みを抱えていらっしゃる人はとても多いです。
「単純作業を減らし、もっと付加価値の高い仕事で社長を助けたい」
という経営者の人が聞いたら感激するに違いない言葉を本当に良く聞きます。
VBAは業務効率化を実現しつつプログラミングも学べるとてもオススメのプログラミング言語ですし、実績も積みやすいので社内・社外を問わずキャリアアップにつながります。
また、クラウドワークスなどでアマチュアレベルでも稼げる数少ないプログラミング分野です。
3)Excel(エクセル)VBAで自動作成した見積書を使ってOutlookメールを自動作成・送信するアプリ間の自動化
Excel(エクセル)での見積書作成だけをVBAで自動化しても、その後のファイルの保存、メール送信などを自動化しないと、本当の意味で自動化したことにはなりません。
このようにアプリ間の連携や人間がやる一連の流れ全体を自動化することが今後の業務効率化の主流になります。
- Zapierに代表されるアプリケーション連携ツール
- UiPath, MS PowerAutomateなどのRPA
これらノーコードのRPAツールの使い方を学ぶことが、今後のパソコン研修の主流になっていくでしょう。
50代会社員でパソコン研修を受けるべき人、そうでない人
次に、中高年向けのパソコン研修を受けるべき人と、そうでない人を紹介します。
受けるべき人
まずは、受けるべき人からです。
50代会社員向けのパソコン研修を受けるべき人は、以下の通り。
- パソコンを使った業務の経験がほとんどない人
- 基本操作やWord, Excelの効率的な使い方を学びたい人
- 経理、事務作業などを自動化し業務効率化を行ないたい人
- セカンドキャリアに業務効率化スキルを活かしたい人
- 単純作業から解放され、意味のある仕事に集中したい人
パソコンを使った業務の経験がほとんどない人は、もちろん研修を受けたほうがいいです。
WordやExcelを実務レベルで使いこなせると、年賀状作成や家計簿管理といったように普段の生活でも重宝しますし、学んでおいて損はないでしょう。
次に、基本操作やWord, Excelの効率的な使い方を学びたい人や、経理、事務作業などを自動化し業務効率化を行ないたい人です。
そういった視点でVBAやRPAを勉強して実績を積んでおけば、業務効率化スキルを活かして転職や独立など、セカンドキャリアに活かすことが十分可能です。
特に、個人事業主は書類作成や事務処理も自分で行う必要があり、本業に集中するためにも極力作業効率を上げたいところです。パソコン研修は、独学より習得スピードが早いのでおすすめです。
今後のIT社会では 「ただ使える」のではなく、「効率よく使いこなす」スキルが大前提なので、転職したいパソコン初心者は前向きに検討しましょう。
そうでない人
一方で、受ける必要性が低い人は以下の通りです。
- 現状のWord, Excelをなんとか使えるレベルで満足している人
- 仕事が早く終る必要性を感じない、早く終わってしまうと逆に困る人
これらの人は、パソコン研修で学んでも逆に時間の無駄に思えるかもしれません。
50代会社員のパソコン研修ならTech Garden Schoolがおすすめ
この記事では、50代会社員が受けたいパソコン研修と、おすすめする人・そうでない人を紹介しました。
50代会社員が受けたいパソコン研修は
- PCとインターネットの使い方
- Word/Excel/Outlook/ブラウザなどのアプリケーションの効率的な使い方
- VBAやRPAによる自動化と業務効率化
の3つで、特に事務系やIT企業、個人事業主への転職やフリーランスとしての独立などを考えている人におすすめです。
そして、TechGardenSchoolでは、上記3つとも学べるカリキュラムが用意されています。
初期個別指導では、パソコンの使い方はもちろんのこと、ITリテラシーやプログラミングまでゆっくりわかりやすくお教えし、グループレッスンではVBAやRPAを学ぶクラスやノーコードの業務効率化アプリ開発のクラスまで安価に幅広く学ぶことができます。
また、
- 動画を含めたオンライン教材へのアクセス
- チャットツールを使った講師への質問
- 受講者限定のワークショップや懇親会
といったことも行っています。
詳しくはこちらで紹介していますので、興味のある方は見てみてくださいね。
この記事が、パソコン研修を受けたいあなたにとって、参考になれば幸いです。
簡単な自己紹介
2017年 3月 国公立大大学院 機械系専攻卒業
2017年 4月 メーカーへ就職 機械設計と新卒採用に携わる
2020年10月 Webライターのフリーランスに転職
2021年 3月 Webライターで月商10万達成
クラウドソーシングや直接契約で100件以上の案件を受注し、多彩なジャンルの記事執筆に携わっている。
またブログも働き方のブログ「じぶんぽっく」を筆頭に5つ運営し、月間1万PVを超える。