50代でのFP転職は保険営業や不動産取引がおすすめ!簿記2級取得で税理士事務所も。
更新日:2024.08.11金融業界などで働いていた方であれば、FPを取得しているケースは珍しくはありません。50代がセカンドキャリアを検討するとき、FPを転職で活かせるのか気になるのではないでしょうか。
今回はFPを転職で活かせる仕事を紹介しつつ、FPに関する転職事情や転職を成功させるコツなどを解説します。
FPは転職でどのような仕事に活かせるのでしょうか? そもそも50代でFPを活かして転職できるのかどうかも気になっています。
FPは保険営業や不動産取引、税理士事務所への転職に活かせます。ただ、FP3級は合格率が高く、転職に役立てるのが難しいのでFP2級を持っているのが望ましいです。 簿記2級など関連性の高い資格と組み合わせると、税理士事務所などへの転職可能性が高まります。
目次
FP転職なら保険営業や不動産取引がおすすめ
FPは、さまざまな業種に関連するお金の知識を証明できることから、幅広い種類の仕事で役立ちます。FPを転職で活かせる代表的な仕事をご紹介します。
保険営業
FPの資格保持者は、各種保険の専門知識を証明できるので、保険営業への転職に役立ちます。生命保険や医療保険、がん保険、個人年金保険などの商品を駆使して、個人や法人のニーズに対して最適な提案を行う仕事です。
提案を行う前には、顧客の状況を深く知るためにヒアリングを行います。
契約後は、状況の変化に応じて保険の見直しを提案し、最善のプランを設計します。
不動産取引
FPは、お金だけでなく不動産の知識まで証明できる資格です。不動産取引の仕事に転職するときにも有効活用できます。
不動産取引は、物件の調査・査定、販売活動、購入希望者の案内、契約締結、引き渡し後のフォローなどを担当する仕事です。すぐにでも現金化したい方には、買取りを提案して自社物として再販することもあります。
税理士事務所
FPはお金の知識を証明できることから税理士事務所の業務でも活かせます。
税理士事務所の業務の例は下記の通りです。
・入力業務
・仕訳作業
・記帳代行
・申告書作成
・給与計算
・助成金対応
・決算業務
・年末調整
・財務コンサルティング
税理士としてサポート業務を行いながら、最終的に財務コンサルタントを目指すことも可能です。更に 簿記2級の資格も持っていると一層有利になります。
FPの転職事情
FPを保有していると、保険や不動産、税理士事務所の業務などを検討できることがわかりました。ただ、50代だと求人に応募できるのか、不安を感じた方もいるでしょう。
実際にFPに関する求人では、再雇用制度(上限70歳まで)に対応していて、50代を積極採用している会社も見かけます。年齢不問と記載されている求人も珍しくありません。採用されるかどうかは別として、50代でも応募できる企業を見つけるのは、不可能ではないでしょう。ただ、年齢制限を確認できない求人もあり、応募できるか問い合わせが必要な場面もあります。
50代がFPを活かして転職を成功させるコツ
FPを活かせる求人が見つかっても、ほかの人が採用されるケースや、条件を満たせず応募できないケースもあり得ます。50代がFPを活かして転職を成功させるコツについて解説します。
FP2級を取得する
FP3級を活かして転職を検討している方もいるかもしれませんが、成功率を高めるにはFP2級の資格まで取得しておくことをおすすめします。というのもFP3級は合格率が高く、転職市場では評価されにくい恐れがあります。根拠として2023年1月に実施されたFP試験の合格率を確認してみましょう。
3級 | 2級 | |
学科試験 | 85.25% | 56.12% |
実技試験 | 88.34% | 59.53% |
3級は9割近くの方々が合格しており、不合格になる人が極端に低いことがわかります。実際に求人では、仕事に活かせる資格として2級を提示している場合もあります。時間に余裕があれば、転職を始める前に2級へのグレードアップを目指してみるとよいでしょう。
参考:
”2023年1月実施3級FP技能検定試験結果”.日本FP協会.
https://www.jafp.or.jp/exam/syutoku/result/20230103.shtml
”2023年1月実施2級FP技能検定試験結果”.日本FP協会.
https://www.jafp.or.jp/exam/syutoku/result/20230102.shtml
関連資格を取得する
税理士事務所ではFPを活かせることは確かですが、取得していれば求人に応募できるとは限りません。
税理士事務所の求人に応募するときは、簿記2級以上の取得あるいは同程度の知識を持つ方が求められる場合があります。FPだけでは、実務に必要な仕訳スキルを証明できないので、当然といえるでしょう。
税理士事務所への転職を視野に入れるのであれば、簿記2級を取得することを検討してみましょう。
ITリテラシーやデータ分析力を高めておく
保険契約の仕事では、紙媒体ではなくタブレットが使われるケースがあります。
AIを利用して顧客に適した提案をしたり、データを活用してPDCAサイクルを回したりすることもあります。ITに慣れていないと業務に戸惑ってしまうでしょう。
また、ファイナンス周りの業務にはデータの分析とグラフによる可視化などがつきものです。今後はFPの方々もPythonによるデータ分析や人工知能や機械学習のスキルが必要になる場面も増えてくるはずです。
FP関連の転職を成功させたいのであれば、ほかの求職者と差別化してもらえるよう、ITリテラシーやPythonによるプログラミング・データ分析スキルを高めておくことも大切です。
まとめ
FPは保険営業や不動産取引、税理士事務所の業務などに活かせます。再雇用制度に対応している求人や、年齢不問と記載されている求人もあることから、50代でも転職できる可能性があります。
FP3級は保持者の数が多いため、転職を有利に進めるためにはFP2級の取得が望ましく、更に簿記2級など他の関連資格の取得もおすすめです。
FP関連の仕事では、タブレットやAIの活用、データ分析や可視化なども今後必要になってくるので、ITリテラシーやPythonによるプログラミング・データ分析スキルも身につけておくと良いでしょう。
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立教大学卒。プログラマーの職種を経験し、現在はフリーライターとして活動中。使用経験のあるプログラミング言語はC言語やJava、VBA、HTML、Delphiなど。基本情報技術者やファイナンシャルプランニング技能士二級などの資格を活かし、働き方やキャリア設計に役立つ記事を執筆している。