50歳から考える定年後の仕事選び。おすすめの在宅の仕事7選、登録サイトリスト、学び直しプラン付
更新日:2024.09.0250代になると、そろそろ定年後のキャリアプランを考え始める方も多いかと思います。しかしいざ求人を調べてみると、自分が満足できるような職種が見つからず、がっかりすることも多いのではないでしょうか。
定年後のキャリアを充実したものにするためには、今から準備を始めることが大切です。
この記事では、定年後の仕事として「よくある現状のお仕事」と、「これからの時代におすすめのお仕事」を解説します。また、今から始めるべき準備と効率的な仕事の探し方についてもご紹介していきます。
50代に入り、そろそろ定年後の仕事について調べ始めていますが、なかなかこれはという仕事が見つかりません。これからの時代におすすめの定年後の仕事を知りたいです。また、どのように探して準備していけばよいのでしょうか。
「年齢、経験、スキル不問」の仕事ではなく、50代のうちから今までの経験を求人市場でアピールできるよう棚卸し&整理をし、それを補強してくれるスキルを今から身につけてセカンドキャリアの準備をするとよいでしょう。また既存の求人だけでなく、起業やフリーランスといった様々な働き方を視野に入れて、セカンドキャリアを検討することが大切です。
目次
結論:定年後こそ在宅の仕事を目指すべき。在宅だからこそITスキルが必須
定年後は、在宅でできる仕事を目指すことをおすすめします。ITスキルを持っていれば、Webデザインやプログラミングなど在宅でできる業務はたくさんあります。今のうちから準備してITスキルを身につけることができれば、安心して定年を迎えることができます。
定年後におすすめの在宅の仕事7選
まず初めに50代のあなたが定年を迎えた後、自分のペースで働くことができる「おすすめの在宅仕事」を7つご紹介します。
①経験xIT でDX人材としての仕事
あなたは今まで働いてきた業界や職種で身につけた専門知識や実務ノウハウを過小評価していませんか? あなたが思っている以上にそれを欲しがっている職場は存在します。 特にそれがITスキルと組み合わされると大きな付加価値となり、あなたの人材としての競争力がぐっと高まります。
例えば、「経理xIT」でエクセルVBAやPythonを使ってルーチンワークを自動化したり、「人事xIT」でTablouを使って勤怠管理を効率化するなどのスキルは非常にニーズが高く、在宅勤務であっても採用される可能性があります。
当スクールの生徒様で「金融xIT」で転職に成功された50代女性がいらっしゃいます。 面接では、自己評価よりもずっと高くエクセルVBAやPythonなどのスキルを評価され、金融のわかるDX人材として採用されたそうです。
詳しくはこちらの事例インタビューをご参照ください。
今回は「経験xIT」で見事に転職に成功された生徒様の事例を紹介いたします。 金融業界での現場経験が…
必要なスキルの習得方法
DX人材としての仕事につくためには、「デジタルマーケティング」「データ分析」「プログラミング」などのITスキルを習得することが必要です。
これらのスキルを習得するためには
・オンライン学習サイト(Udemy、Coursera、edX)
・スクール(TechAcademy、CodeCamp)
・セミナー・勉強会(Doorkeeper、Meetup)
などを利用して効率的に学習することをおすすめします。
登録すべきサービスのリスト
DX人材としての仕事を探す際には、「Wantedly」「LinkedIn」「Green」「Indeed」など求人情報サイトに登録してサービスを利用することをおすすめします。
・Wantedly:350万人のプロフィール・37,000社の募集案件を扱う日本の求人情報サイト。求人に応募する前に担当者とSNSで連絡が取れたり、企業の雰囲気を確認できる気軽さが魅力です。
・LinkedIn:全世界で9億人を超えるユーザー数を持つ、ビジネス向けSNSの代表的存在。 利用者がビジネス専用のプロフィールを作成し、ビジネスパートナーや人材を探したり、営業先の顧客や商談先、専門家などと直接コンタクトを取れるのが特徴です。
・Green:IT・Web業界に特化した転職サイトで、求人数は3万件以上と業界最大級。「スカウト機能」や「レコメンド機能」が充実しており、気になる求人に気軽にアプローチできることが特徴です。
・Indeed:求人に特化した世界有数の検索エンジン。Indeedは、ユーザー数が多く、現在全世界での月間利用者数は 2億人、日本でも月間利用者数が 2300万人を超え圧倒的なシェアを誇っています。
それぞれ特徴がありますので、自分に合った求人情報サイトに登録する事をおすすめします。
②データ入力・分析系の在宅派遣の仕事
経理・総務や営業事務などのデータ入力の仕事や、ウェブマーケティングなどで発生する大量のデータを分析するお仕事は常に一定量存在するため、派遣会社に多くの求人が寄せられています。
最近では、週2日だったり在宅勤務も可能な派遣業務もありますので、派遣会社への登録もオススメです。 この分野のお仕事に特に役に立つのが、エクセルVBA, Python, RPAなどの業務効率化・自動化スキルと言え、 スキルアップに伴い時給も上がっていきます。
必要なスキルの習得方法
データ入力・分析系の在宅派遣の仕事に就くためには、基本的なPCスキルが必要となります。また、ExcelやGoogleスプレッドシートなど表計算ソフトの操作スキルも必要です。
独学でも習得は可能ですが、パソコン操作に自信が無い場合はアビバ、テックアカデミーなどの専門スクールに通う事をおすすめします。
登録すべきサービスのリスト
在宅派遣の仕事を探す際には、クラウドワークス・ランサーズなどのクラウドソーシングサイトやリクナビ派遣・Indeedなどの求人サイトへの登録をおすすめします。
・クラウドワークス:クラウドソーシング系サービスの中でNo.1の規模を誇り、数多くの案件が登録されています。匿名でのお仕事も可能なので、初心者でも安心して登録できる点も特徴的です。
・ランサーズ:日本最大級のフリーランスプラットフォームで高いスキルを持った人材が登録していることが特徴です。初心者向けの仕事も多く、フリーランスや副業者向けのサポートも充実しています。案件の質が高く、報酬額も高い傾向にあります。
・リクナビ派遣:大手人材紹介会社「リクルート」が運営している派遣専門の総合サイト。常時5万件以上の求人広告が掲載されています。「リクナビ派遣」のサイトに登録するだけで複数の求人サイトの採用情報が見られることが特徴です。
・エン派遣:日本最大級の派遣ポータルサイトで、掲載求人数の量と種類の豊富さに定評があります。また、エン派遣は、派遣先企業との直接契約が多いため、高時給の求人が多い傾向にあります。
③業界・業種の専門知識を活かしたプチコンサル、顧問の仕事
これまでの経験を生かしたコンサルティングや顧問の仕事も、定年後の選択肢のひとつです。最近では「ビザスク」など、ビジネスコンサルティングを1回単位のスポットで提供するマッチングサービスが多数登場し、フリーランスとしてコンサル案件を受ける環境も整ってきました。
ホームページから自らのプロフィールやビジネス経験などを登録し、指名を受けるか公募案件に申し込み、オファーを待つというプロセスになります。
必要なスキルの習得方法
業界・業種の専門知識を活かしたプチコンサル、顧問の仕事に必要なスキルは、今まであなたが経験した業界・業種によって異なりますが、一般的には、ビジネスマナー、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、ビジネス英語力などが必要とされます。
また、業界・業種によっては、専門的な知識が必要とされる場合もあるため、その場合は専門書やセミナーなどで深い知識を身につけることをおすすめします。
登録すべきサービスのリスト
先述した「ビザスク」の他にも、スポットコンサル求人の多く取り扱う「MIMIR(ミーミル)」、大手人材派遣会社「パーソルキャリア」が運営する顧問の派遣サービス「i-common(アイコモン)」などがおすすめです。
また、「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングサイトにもフリーランス向けのサービスがありますので、登録する事をおすすめします。
④クラウドワークスでのフリーランス系のお仕事
定年後は時間に制約されず働きたい、という人にはフリーランス系の仕事がおすすめです。クラウドワークスは、オンラインで在宅ワーカーと仕事案件をマッチングするサイト。IT系やデザイン・ライティングなど専門職系、ビジネスマーケティング系から簡単な事務作業まで、様々な案件を扱っています。
差別化できるスキルを磨きながら徐々に単価の高い案件を目指すということも可能です。
必要なスキルの習得方法
クラウドワークスでフリーランス系の仕事に就くために必要なスキルは、クラウドワークス内での求人情報ページで確認することができます。基本的に今まで培った経験を基にスキルを活かせる仕事を探すのが効率的でしょう。
⑤資格を活かす仕事
行政書士
国家資格のなかでも受験資格を問われない行政書士には、10~60代まで幅広い年齢層の人が挑戦しています。資格を取得すれば、開業して自分のペースで仕事をすることも可能です。一方で「AIに代替されてしまう仕事」という意見もあり、それなりの営業努力も求められるでしょう。
宅建
宅建(宅地建物取引士)は、土地や建物の売買や賃借の取引が行われる際に重要事項を説明するなど、不動産取引法務を専門とする士業です。毎年20万人の受験者数を誇る日本最大規模の資格とされています。宅建を持っていないと許されない独占業務があり、安定的な収入が期待されます。
簿記2級
商工会議所が実施する日商簿記検定は簿記1級~3級と初級がありますが、2級を取得すると株式会社の財務諸表が読める・ビジネスに必要なコスト感覚が分かると評価され、就職にも有利だとされています。経理関係の求人案件はいつの時代も一定数あり、業種や時代を問わず人気の資格と言えます。
必要なスキルの習得方法
宅建・簿記2級、行政書士などの資格を習得するための方法は、各々の資格によって異なります。
宅建・行政書士は独学での合格は難しく時間がかかるため、効率的に学習したい場合はスクールに通う事をおすすめします。
また、宅建・行政書士のダブルライセンスを狙う場合は、比較的試験の難易度が低い宅建を先に受験し、自信をつけてから行政書士を目指しましょう。
行政書士試験は記述式の出題もありますので、民法の分野で宅建資格より深い知識が必要となります。
簿記2級については、独学での受験も可能ですが、通信講座や予備校を活用した方が効率的に合格を目指すことができます。また、過去問題集を何周か解くことで、出題傾向や難易度を把握することができます。
⑥未経験からでも可能な分野のITエンジニア
IT人材は常に売り手市場であり、大きなシステム開発やアプリ開発は無理でも、未経験の50代でも目指せる分野があるので以下紹介していきます。
ウェブページのコーダー
デザイナーが作ったウェブページのデザイン(デザインカンプ)をHTML/CSSを使ってコーディングしていくお仕事です。 専門性の高いデザインは難しいですが、コーディングしていくのであれば訓練と実績を積むことでお仕事を獲得することが可能です。
業務効率化・自動化・DX エンジニア
DX時代の今、最も求められている分野です。といってもシステム開発やアプリ開発ほどハードルは高くありません。まずはエクセルVBAのマクロ開発で、勤怠管理表作成やファイル作成などの自動化を学んだ上で、Power AutomateやUiPathなどのRPAを使ってメール送信やスクレーピングなど他のアプリケーションとの連携と自動化ができる人材になることを目指しましょう。
次にPythonを使った自動化とデータの可視化、見える化もできるようになると更に仕事の幅が広がります。
更に大量のデータを人工知能・機械学習のモデルを使って分析・予測を行ったり、その結果をPower BI、TablouなどのBIツールを使って可視化できるようになれば完璧です。
ノーコード開発
ウェブサイトや業務アプリ、ECサイトなどをコーディングをせずに制作できるツールをノーコードツール(STUDIO, Kintone, Shopify, Bubbleなど)といいます。今後すべてのビジネスパーソンが使うようになると言われているこの分野の専門家になることは、50代のあなたでも可能です。
このように、未経験でも挑戦できるIT分野はありますので、50代からでもプログラミングを学びながら、フリーランスとして実際の案件に挑戦することでスキルを上達させていくことができます。
⑦スモールビジネスで起業する
かつては資金調達や設備投資など障壁が大きかった起業も、最近ではインターネットやIT技術を上手く活用することで、「ローリスク・ローリターン」で好きなことで気軽に起業する人が増えています。老後は趣味を仕事にしたいという人には、セカンドキャリアとしておすすめの選択肢です。
定年後に在宅の仕事がおすすめの理由
「定年を迎えた後も働き続けたい」「定年後、副業を始めてみたい」という意見は多く聞かれます。年金がもらえる年齢までは定期的な収入を得るために働き続けたいというのが本音のようです。
しかし、満員電車での通勤や夜遅くまでの残業、複雑な人間関係など、今までと同じような働き方は体力的にも精神的にもキツイ、と言うのもまた本音でしょう。
在宅での仕事は、自分のペースで働くことができますし、通勤時間がないため自分の時間を有効に使うことができます。また満員電車や残業、人間関係の悩みもほとんど無くなります。さらに、在宅の仕事は今まで培った自分のスキルや経験を活かすことができるため、やりがいを感じることができます。
定年後は在宅の仕事でマイペースに働くことをおすすめします。
定年後に勧められている仕事は在宅ではないものがほとんど
ここからは、定年後、ハローワークや転職エージェントなどで良く紹介されている「定年後の仕事」についてご紹介します。はどのような職種・業種ものがあるか、見ていきましょう。
警備
施設の出入管理や巡回、工事現場や駐車場での交通誘導などの仕事です。年齢や学歴、経験不問であることが多く、就業しやすいと紹介されています。
マンション管理・コンシェルジュ
マンションの窓口業務や設備の点検、共有部分の清掃などが仕事の内容です。内容的にはバリエーションがあるものの、難しい知識や経験を問われることが少ないので、シニアになってからも挑戦しやすいと紹介されています。
ドライバー
タクシーや集配車、送迎車などの運転手もシニア対象の求人の多い職種です。業界全体が人手不足であるため、求人の間口も広くなっているようです。
介護スタッフ
社会の高齢化にともない介護サービス従事者は慢性的に不足しており、年齢を問わず求められています。無資格・未経験から受け入れてくれるところも多く、やる気があれば遅くからスタートしても着実にキャリアアップできるという意見もあります。
参照元:
・シニア向けの仕事10種類を紹介|定年退職後でもおすすめの職種は?
・【最新】定年後の仕事おすすめランキングTOP10!シニアの働き方や今からできる対策を徹底解説
まとめ:定年後のキャリアの支えとなる自分の武器をつくろう
ひと昔前と比べると、定年後のキャリア環境は大きく変化しています。
65歳以上の就業率は毎年伸び続け、自分のライフスタイルやマネープランにあわせて仕事をすることが当たり前になりました。ITの普及が進み、場所や時間をフレキシブルに設定した働き方も日常化しています。
50代からはこのような社会の変化をしっかりとらえ、来たるべき定年を視野に入れながら、セカンドキャリアを構築していく時期です。自分らしいキャリアを歩めるよう、資格や新しいスキルを積極的に習得して、定年後のキャリアの支えをつくっていただきたいと思います。
定年後のキャリアに役立つITスキルを学ぼう
セカンドキャリアのデザインとIT学習のための無料コンテンツ!
20年以上に渡り金融機関に勤務している「生粋の金融人」です。FP仲間の情報や勉強会・お金にまつわるニュース等をわかりやすく簡単な言葉で発信しています。 FP技能士2級・AFP・日商簿記2級