キャリアタイプ診断で何が分かる?50代からのキャリア選択にどう生かす?
更新日:2023.09.11人生には、いくつかの転機が訪れます。50代で言えば、転職、早期退職、役職定年といったキャリアの方向転換もまた、人生の大きな転機のひとつ。そんな重要なキャリアの選択を行うときに参考とされるのが、キャリアタイプ診断です。ここでは、キャリアタイプ診断で分かることや、診断をどのように生かせばよいかを考えていきたいと思います。

50代会社員ですが、将来のキャリアプランを見直し、より自分に合ったキャリアは何なのかを模索中です。自分に合ったキャリアのタイプを知るにはどうすればいいでしょうか。
キャリアタイプを診断するツールを利用してみましょう。キャリアタイプ診断は、自分の仕事に対する志向や強味・弱み、適性などを把握するための材料を提供してくれるサービスです。ただし、自分らしいキャリアを実現するためには適性だけでなくそのための準備や努力も必要です。診断は、これからの準備に向けて方向性を確認するための、あくまでも参考資料として活用するとよいでしょう。

目次
キャリアタイプ診断とは?
キャリアタイプ診断とは、さまざまな観点から自分に向いているキャリアのタイプや働き方などを診断してくれるサービスで、主に転職サイトなどが提供しています。無料で利用できるものが多くありますが、登録が必要なもの・その後自動的に転職先を斡旋されるものなど、条件が異なりますので注意が必要です。
では、キャリア診断で何が分かるのかを具体的にみていきましょう。
自分の性格・能力
このタイプの診断は、企業が採用時に応募者に対して行う「適性検査」にも含まれており、多くの企業が採用選考時に行うSPIテストでも導入されています。
向いている職種・仕事のスタイル
学生向け:キャリアについてまだビジョンがはっきりしない学生を対象としたもの(専門学校を紹介するサイトなどが提供)や、就職活動に直結しているもの(プロフィール登録があり、エントリーすると企業からのオファーがある)があります。
転職者向け:各種転職サイトが提供している診断ツール。登録すると利用でき、診断結果が自動的に転職先のあっせんに繋がるものがほとんどです。質問項目の数や内容・所要時間もさまざまなので、自分に合ったものを選んで試してみましょう。
キャリアにおける自分の価値観
キャリア・アンカーとは
「キャリア・アンカーと」はエドガー・シャイン博士が提唱するアイデアで、長期的なキャリアの拠り所となる「軸」を意味します。
40項目の質問に答えることで、自らが「キャリアから得たいと思っていること」「能力として何を得意としているのか」「仕事上何によって満足感を得られるか」を解明し、自らのキャリア・アンカー(キャリア上の軸)を見つけます。具体的な質問項目や診断方法は、エドガー・H. シャイン (著)『キャリア・アンカー〈1〉セルフ・アセスメント 』白桃書房で紹介されているほか、こちらのサイトでも診断することができます。
キャリア・アンカーは以下の8つのカテゴリーに分類されます。
カテゴリー① 専門・職能別能力
このカテゴリーの点数が高い人は、「その領域において自分の技能を応用し、技能をつねに高いレベルに向上し続ける機会」に高い価値を見出しているといえます。一方で、管理業務や経営のマネジメントにはあまり関心がありません。
カテゴリー② 経営管理能力
組織の管理を担い、マネジメントすることに喜びを感じるタイプです。自らの管理能力を発揮できる高い地位を望みます。
カテゴリー③ 自律・独立
どんなことも自分の裁量で決められる自由を最も重視するタイプです。自営業やフリーランスの仕事や、企業に働いていても業務時間や仕事のやりかたなどに自由の利く職種を選択しようとします。
カテゴリー④ 保障・安定
このカテゴリーの点数が高ければ、安定した雇用を重視する傾向にあります。同じ職場で安心して働き続けられることが最も大切であり、逆に仕事の内容や高い地位にはあまり関心がありません。
カテゴリー⑤ 起業家的創造性
このカテゴリーの人は、リスクを恐れず果敢に自らの才能を発揮して、組織や企業を創造しようと試みます。自分自身の価値を成功ではかろうとするため、成し遂げるまでは努力を惜しまず、失敗もいとわない傾向があります。
カテゴリー⑥ 奉仕・社会貢献
他人や社会の役に立つことに生きがいを感じるタイプです。自分の収入や地位といったことへの興味は少なく、社会貢献できる仕事を好みます。医療や福祉、教育関係の仕事に就く人も多いのがこのタイプの特徴です。
カテゴリー⑦ 純粋挑戦
このカテゴリーにキャリア・アンカーがある人は、挑戦することそのものに最も価値を見出します。新規の事業を手掛ける・障壁のある困難なビジネスに挑戦する・複雑で多面的な状況を乗り越えるといったことに喜びを感じるのがこのタイプの特徴です。
カテゴリー⑧ 生活様式(ライフスタイル)
キャリアもまた、ライフスタイルを形成する要素のひとつと考えていて、プライベートや家族の時間とのバランスを大切にします。①~⑦までのなかにもうひとつアンカーがあって、仕事とキャリアの間にジレンマを持つ人もいるかもしれません。例えば、50代会社員で昇進のために介護の必要性のある家族が犠牲となるような移住をする、といった選択はこのカテゴリーにアンカーがある人にとってはとても難しく感じられるでしょう。
自分を理解するために~キャリアタイプが診断できるサイト
キャリア・アンカー以外にも、以下のようなキャリアの適性や適職が診断できるサイトがあります。
厚生労働省がキャリアプランのための準備として、自己理解を深めるための診断ツールを紹介しています。適職診断のほか、職業スキルや仕事上の価値観を診断するツールもあります。
120問・所要時間約10分の質問に答えることで、「性格・気質傾向」「能力傾向」「行動基準」「向いている仕事スタイル」「向いている企業風土」の5つを診断してくれます。転職を志望する人でなくても、自己理解を深めるために活用できます。
39問の設問に対し直感的に該当する項目を選択すると、「仕事に求めるもの」「強みとなるビジネススキル」「性格と傾向」を診断してくれるサイトです。「あなたの開発すべきコンピテンシー」といったアドバイスもあり、診断結果が充実しています。登録不要。
Woman Career by doda × ディグラム・ラボによる、女性に特化した生き方・キャリアの「モヤモヤ」解消診断です。「どのようなモヤモヤ(悩み)をもちやすいか」「基本的な性格」「モヤモヤ解消のアドバイス」「不満を抱えやすい項目が分かる仕事満足度チャート」などの情報が提供されていますが、一部の診断は登録しなければ見ることができません。
キャリアタイプ診断を有効活用するには?
キャリアタイプ診断は、自己分析をしたりスキルや能力を見直したりするのに役立つツールです。ただし、「自分はこのタイプだ!」という偏見に陥って本当に進みたい方向を見誤ったり、自分が望むキャリアをあきらめてしまうのでは本末転倒です。どのような人にも「100%当てはまるキャリアタイプ」というものはありません。むしろ、どのようなタイプにも当てはまらない部分を「自分らしさ」として深く見つめ直すことが、自分にとって納得のいくキャリアの実現につながるという意見もあります。*
*軽部大『関与と越境―日本企業再生の論理』有斐閣
キャリアの方向が決まった後のステップは?
キャリアタイプ診断は、あくまでもキャリアの方向性を決めるための補助手段です。大切なのは方向性を見据えた後、そのための準備や努力を始めること。例えば、会社の研修やスクーリングなどの「学び直し」を活用してスキルアップすれば、キャリアの選択肢も増えます。今いる環境のなかで、自分らしいキャリアを実現するために何ができるかを考え、新しい1歩を踏み出してみましょう。
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