日本の英語教育の失敗を小学校プログラミング教育で繰り返さないための5つの改革(その2)
更新日:2024.02.14
日本の英語教育の失敗を小学校プログラミング教育で繰り返さないための5つの改革(その1)はこちら
前回は教育コンテンツにおける英語教育の失敗の原因を探ってみましたが、今回は教師側にたって失敗原因とそれをプログラミング教育で繰り返さないためのアイデアを考えてみました。
英語教育の失敗その4
先生がしゃべりすぎ!
もう30年以上前ですが 笑、私が中学・高校に通っていたころの英語の授業はこんな感じでした。きっと今も残念ながら大差ないのではないでしょうか。
1)文法のテーマ(例えば仮定法過去)を先生が解説
2)教科書の文章を1パラグラフずつ生徒に読ませて英文和訳させる。(先生にあてられないように息をひそめる!)
3)新しい英単語や熟語を先生が解説
4)章末の和文英訳を1−2名の生徒にやらせる、あるいはそこは宿題。(先生にあてられないように息をひそめる その2〜)
まあ、2)4)さえあてられなければ(あるいは誰かに助けてもらえば)50分の授業のうちほとんどの時間はボーっとしていれば良かったわけです。
⇒ プログラミング教育へのヒント
先生がしゃべる時間は少なければ少ないほど良い! 先生の解説を聞かせるくらいならば、コードを丸写しする(写経)のほうがまだマシ。文法を教えるのもいいけど、そのテーマに沿った課題を与えて、ひたすらプログラミングに取り組ませるなかで、理解させる手法をとったほうがいいと思います。ただ初心者のうちは、まるっと課題を与えてもどうやって手をつけていいかわからないので、いかにそこをステップバイステップで生徒に達成感と自信をつけてもらうかが、教える側の工夫のしどころですね!
英語教育の失敗その5
試験が楽勝すぎ!
授業が上記のような感じでしたから、試験もこんな感じでした。。。
第一問 単語問題
第二問 穴埋め問題 (主に熟語、前置詞、接続詞を入れる)
第三問 英文和訳
第四問 文法間違い探し
第五問 和文英訳
まあ、はっきりいって試験前に誰かのノートの和訳を一生懸命おぼえて、新出の単語を勉強しておけば70点くらいはとれましたよね。生徒がようやく勉強する試験がこれでは、生徒に英語を使う力がつくはずがありません。
⇒ プログラミング教育へのヒント
将来中学・高校でプログラミングのクラスがあったとして、間違ってもPHPの文法とかコードの穴埋め問題とかを試験に出してははいけないですよね! でも出しそうで怖い(笑) いや冗談抜きで。 じゃあどうするかって? うーん、これは皆さんの意見も是非聞いてみたいですね。僕ならこんな感じ。
第一課題 コードを読ませた後で、処理内容を口頭で解説させる口頭試問
第二課題 ある課題を達成するためのアルゴリズム、処理内容を日本語で書かせる
第三課題 その日本語で書かせた処理を実際にコーディングさせる
第四課題 自由課題(アプリ制作)を提出させる。デザインも採点する。
でもなんか、こう書くとつまんなそうです〜 勉強って感じ。もっとワクワクするような試験方法がいいですよね、ワクワクと挑戦心をかきたてられるような奴。やっぱり生徒さんが、「プログラミングって楽しい!もっと勉強したい」と思ってもらえるような手法を是非開発していきたいですよね! ヒントをお持ちの方は是非お教えくださいませ〜
1967年生まれ。慶應義塾大学理工学部大学院修士課程卒。英国国立レスター大学MBA取得。2011年「起業家のためのプログラミング教室」Club86 Startup School(現TechGardenSchool)設立 2017年「中高年のためのプログラミング教室」開始 著書「図解 50代からのプログラミング –未開の能力を発掘♪」「教えて♪ プログラミング」など