定年後を充実させるために、50代趣味がない人は近くで話を聞きに行ってみよう
更新日:2024.06.03定年後、趣味がある人は趣味がない人と比較すると人生の生きがいが大きく違うと言われています。
実際に趣味があると活動が活発になり、健康面の不安も感じにくくなります。
人生100年時代、定年後の趣味や経済的余裕の準備は、50代から始めても遅くはないと思います。
今50代の会社員です。 定年後に備えてなにか趣味を始めておこうと思います。どんな趣味がおすすめで、どんなメリットがあるでしょうか? また、趣味を楽しむにもお金がかかるので、年金暮らしでは趣味を楽しみたくてもできないのではないかと心配です。
おすすめの趣味は人それぞれなので、結論としては自分で探さなければなりません。好きなことや興味のあることが趣味に発展しやすいです。過去の思い出・体験を振り返ったり、気になるスクールの無料体験に参加したりすると、見つかる可能性があります。趣味が見つかると自分の時間を満喫できたり、共通の趣味の人との交流が広がります。公共の図書館やトレーニング施設などは、無料あるいは格安で利用することも可能です。お金の不安があれば、公共施設で趣味を楽しむことも検討しましょう。
目次
結論:定年後に趣味がない人へのオススメは、カルチャーセンターとスポーツクラブに話を聞きに行くこと
1)50代会社員にオススメの考え方
大事なのは定年後に楽しく過ごせる時間があることです。楽しく過ごせる時間を費やす対象は、仕事や家族、地域活動や社会貢献でも良いです。楽しく過ごせるなら必ずしも趣味は必須ではありません。
ただ、定年後に残される時間は限られています。体調を崩してしまって楽しく過ごせる時間が減ってしまうかもしれません。時間の使い方をあらかじめ計画しておくことが重要です。
そのため、死ぬまでにやりたいことと望ましいライフスタイルを考え、自分のライフプランをまずは設計し、やりたいことの優先順位とかける時間をイメージしましょう。それでも暇で困りそうなら趣味を探してみてください。
ライフプランの作り方の詳細は記事「ライフプラン表の作り方解説!簡単3ステップで始める将来設計」をご参照ください。
2)趣味の探し方
50代で趣味がないと好奇心が枯渇している可能性があります。生活が忙しいと毎日があっという間に過ぎて定年に突入してしまいます。
博報堂が2022年に趣味や遊びについて調べた結果によると、4人に1人が「自分には趣味がない」と思っています。趣味は意識して探さないと無趣味になりやすいようです。
定年後には体力が落ちてしまうので、なおさら趣味を探すのが難しくなる恐れがあります。エネルギーが残っている内に趣味を探すことを意識しましょう。
趣味を探すにはアクションを起こすことが重要です。たとえば、デパートやショッピングセンター、図書館などに出かける方法があります。商品やサービス、本などに触れることで、新たな発見があるかもしれません。
また、普段行ったことがないような街に出かけるのもおすすめです。渋谷や新宿といった都心に出かければ、世間で流行っていることなどもわかるでしょう。
そのほか、趣味を楽しんでいる人と話してみる方法もあります。趣味の内容を詳しく聞いているうちに興味が出てくるかもしれません。
ただ、趣味を探す時間がなかなか取れないという方もいるでしょう。その場合は、過去の記憶から趣味を見つけてみましょう。
子供のころや学生のころに好きだったことや、会社員生活で楽しいと感じたことを振り返ると、やってみたいことが見つかる可能性があります。
趣味を発見するヒントとなる記憶の例を挙げてみます。
・会社の仲間と若いころに行った山登りで山頂の景色に感動した。
・学生時代にやっていたスポーツを休日にしたら楽しい記憶がよみがえった。
・家族旅行に行ったとき知らない土地の文化に興味が湧いた。
・子供のころに釣りに行ったけれど釣果がなくて悔しかった。
・スマホで写真を撮影したとき意外とうまく撮れた。
・友人とテニスをした後の爽快感が堪らなかった。
・会社でお付き合いのゴルフに行ったときコースの景色に癒された。
些細な記憶でも定年後の趣味につながる可能性があります。人生を振り返って自分の好きだったことを紙に書き出してみてください。やってみたいと思える趣味が1つや2つは見つかるはずです。
3)手っ取り早いのはカルチャーセンターやスポーツクラブで直接無料相談を受けること
趣味の探し方をご紹介しましたが、手っ取り早く趣味を見つける方法がまだあります。
それは、カルチャーセンターやスポーツクラブで直接無料相談を受けることです。
カルチャーセンターやスポーツクラブ は「趣味のデパート」と呼べる存在であり、ワンストップでたくさんの刺激を受けられます。 担当者から直接話しを聞くことで「楽しそうだな」「やってみようかな」という好奇心が湧いてきます。
同世代の人が楽しそうに活動している様子も見れるので、自分でも楽しめそうな気になりやすいです。いくつか具体的な施設を挙げてみましょう。
【NHK】
NHKでは、哲学・思想、歴史・社会、化学・芸術など、さまざまな分野に関する講座を提供しています。
たとえば、芸術に関する講座では、はじめての作曲にチャレンジできるレッスンがあります。オンラインで受講できるので、気軽に趣味を探せるでしょう。
NHK
【九段生涯学習館】
九段生涯学習館は、生涯学習に関する団体に対して学習・実習などの場を提供している生涯学習施設です。オリジナルアロマを作る講座や、小筆を用いて飾れる作品を作る講座など、会場ではさまざまな講座が実施されています。
なお、プログラミングスクール「TechGardenSchool」の講座も提供されています。気になった方は受講を検討してみてください。
九段生涯学習館
【コナミスポーツクラブ】
コナミスポーツクラブでは、有酸素トレーニングやプールエクササイズ、ヨガ、ゴルフ、テニスなど、フィットネスやスポーツを楽しめます。自分に適したパーソナルトレーニングをインストラクターにマンツーマンでレッスンしてもらうことも可能です。
入会前にマシンジムやプール、スタジオレッスンなどを体験できます。スポーツクラブが初めての方であれば新たな刺激を受けるに違いありません。
コナミスポーツクラブ
【品川・荏原健康センター】
品川・荏原健康センターでは、有酸素マシンやフリーウェイトコーナーなどがある立派なジムを利用できます。また、太極拳や健康体操、リフレッシュヨーガといったスタジオプログラムもあり、気になる趣味を見つけるきっかけになるでしょう。
案内のスタッフもスポーツの専門教育を受けているようです。民間スポーツクラブに引けをとらないサービスが受けられるので、時間があるときにぜひ訪れてみてはいかがでしょう。
定年後に趣味をもつメリットとデメリット
定年後に趣味をもつことによるメリット、デメリットを以下にまとめてみました。
◆メリット
- 趣味をもつことにより満足感の高い人生が送れる
- 趣味を通して新たなコミュニティで人との交流が図れる
- 体を動かしたり、頭を使うことにより、健康でいられる
◆デメリット
- 趣味によってはお金がかかり、経済的負担になる
会社員時代は1日8時間の仕事と往復2時間の通勤時間で一日10時間を仕事を通じて社会とのかかわりをもっています。それが定年になった途端になくなるのです。
定年を迎えた先輩方に話を聞くと、急にぽっかり何もやることがなくなり、社会から取り残された気分になったという意見も聞きます。
また、定年後初めのうちは、ひまな時間がうれしくてしょうがなかったけれど、1か月もすると何をすればよいのかわからなくて辛くなったという意見も聞きます。
趣味は自分の世界に没頭する楽しみを与えてくれます。また、同じ趣味を持った者同士のコミュニティとつながりができます。人は個人で楽しむ時間と、人と交流して刺激しあう時間が必要なのではないでしょうか。
また、人は時間があると不安なことを考え出してしまうとも言います。
趣味で楽しい時間を送ることにより、不安を感じるよりも趣味があなたの頭の中をいっぱいにします。その一方で、デメリットとして経済的な負担を感じるかもしれません。趣味によっては、新しく始めるのに決して安くない費用がかかります。ユニフォームや機材が必要だったり、趣味の場に参加するのに入会金や月謝がかかったりするケースもあるでしょう。
趣味自体に費用が掛からなくても、移動にかかる交通費や外食費など、何らかの出費が増えることが考えられます。定年後に収入が減った状態だと、どうしても出費が増えることに対する不安を感じてしまいます。
趣味と生活を考えた経済的負担の減らし方
娯楽要素の強い趣味の中にはお金がかかるものもあります。貯金や年金の取り崩しだけでは心配になりませんか。
定年後、趣味にお金を費やし過ぎて生活に影響が出てしまうのは考えものです。趣味をもつことのメリットを最大限に得るためにも、趣味と生活のバランスを考えたマネープランを立ててみましょう。
まず、ご自身の状況に合わせて、
1)費用のかからない趣味を選ぶ
2)収入を維持する準備をする
3)趣味と実益を兼ねる
ことを検討してみてほしいと思います。
以下それぞれ解説していきます。
1)費用のかからない趣味を選ぶ
お金のかかる娯楽的な趣味だけが、趣味ではありません。いくつもの趣味を持っても良いと思います。例えば、家の中でも楽しめる読書とか映画鑑賞などです。
自分も読書が好きで、天気が悪くキャンプや釣りなどのアウトドアに行けない時は、家でゆっくり読書を楽しみます。
本も新品を買う必要はありません。今はブックオフやAmazonでも中古品が新品の半額以下で売っています。中古品と言えどもあまり読まず売るからなのか、ほとんど新品と変わりないものが多いと思います。
また、映画鑑賞にしても、今はAmazonプライム等のサブスクに入会すれば、月々定額で映画を見放題で楽しむことができると思います。
そのほか、公共機関の施設を探す方法もおすすめです。たとえば、図書館が良い例でしょう。利用者登録をするだけで、人気作家の小説を無料でレンタルできます。
町内居住者であれば100円程度でトレーニングルームを利用できる地区センターもあります。65歳以上だと50円程度で利用することも可能です。
お金をあまりかけなくても楽しめる趣味をひとつ持つことで、趣味を楽しむことと、経済的不安を減らすことが両立できるのではないでしょうか。
2)収入を維持する準備をする
50代の方の多くが、定年後の経済的不安を抱えていると思います。時間的に定年まであと10年もありません。今までは会社員は定年を迎えると多くの方が、年金受給開始年齢である65歳まで定年延長を希望されて、大幅に減らされた給与で嘱託社員として1年ごとの契約で働くことが多かったと思います。
人生100年、定年70歳時代のこれからは、50代のうちにどのくらいの収入をどのように維持していくのかをシュミレーションしてマネープランを立てておくことが必要です。
その際、以下の選択肢でキャリアプランと併せてシュミレーションすることが大切です。
1) 今の勤務先で何歳まで働くのか? 役職定年後も在籍するのかどうか。
2) 転職、再就職して別の職場で働くのか? その場合の年収と何歳まで在籍するのか。
3) フリーランス、副業などで副収入を得る必要はあるのかどうか
4) 完全に独立して仕事をしていきたいかどうか
このように、今までよりも長い期間働き続けることを考えると、今まで積み重さねてきた経験・スキルを時代にあったスタイルにブラッシュアップし続ける必要があるのではないでしょうか。
例えば、今まで培ってきたビジネススキルにIT知識をプラスすることにより、DX人材として生まれ変わる事ができます。
ITスキルに限らず、こうしたリスキリングは今後収入を維持していくための準備として有効な手段だと思います。
3)趣味と実益を兼ねる
自分の趣味や得意なことがほかの人の助けになったり、悩みを解決して収入になれば、人としてうれしいことだと思います。
例えば、ゴルフを指導できる力量のある人なら、YouTubeやブログで情報発信することによって広告収入を得られる可能性があります。
また、文章を書くことが好きな人であれば、他の人からの依頼で文章を書くWebライティングを勉強して副収入を得ることもできます。英語が好きだったり駐在経験のある方は、英語のオンライン家庭教師などもオススメですし、 今からプログラミングを勉強しておけば将来子供向けの家庭教師として稼ぐことも可能でしょう。
50代のうちから自分の好きな趣味や学び直しからどうすれば副収入を得ることができるか考えて、定年後の経済的余裕の作り方を考えることも一つの考え方ではないでしょうか。
好奇心のきっかけ、趣味の方向性を掴んだ後に、趣味を探す
1)定年後の優先順位を考える
定年後に時間的な余裕ができても、十分な老後資金を準備できているとは限りません。その場合、趣味を楽しむことと同様に、経済的不安の解消も重要なポイントです。
もちろん、どのような状況であっても趣味は楽しめますし、趣味をきっかけに自分の世界を広げられます。
大切なのは、定年後の優先順位を考えることです。多少の費用が掛かっても全力で趣味を楽しみたいのか、老後の経済的不安を解消するためにお金をさせぎたいのか、優先したいのはどちらでしょうか。
これから趣味を探すのであれば、費用のかからない趣味や収入につながる趣味など、たくさんの選択肢があります。定年後の優先順位を考えて、楽しめそうな趣味を探してみてください。
2)おすすめの趣味まとめサイト
趣味のまとめサイトも趣味を探すときに役立ちます。おすすめの趣味まとめサイトをご紹介しましょう。
【セゾンのくらし大研究】
セゾンのくらし大研究では、シニアが趣味を持つメリットや趣味を選ぶ際に考慮すべきポイントなどを解説するとともに、無趣味な方におすすめの趣味をピックアップしています。登山やカメラ、囲碁、パソコン教室など、趣味の掲載数は全部で16個。
たくさんの趣味を短時間で確認できるのがおすすめできる点です。
株式会社クレディセゾン.”趣味がない人にオススメの趣味16選!シニア・60代向けのお金のかからない趣味を厳選”.セゾンのくらし大研究.2023/03/05
【人生は暇つぶし。らしい。】
「人生は暇つぶし。らしい。」では、趣味がない人に向けて大人の趣味を120選にまとめています。育てる系・音楽系・アウトドア系など、さまざまなジャンルで趣味をカテゴライズしており、気になる趣味を探しやすくなっています。
ほかのサイトと比較しても趣味の数が多いのがおすすめポイントです。自分で想像できなかった趣味も見つかるでしょう。
ひまつぶしーず.”趣味がない人にオススメ『大人の趣味』厳選120選!!”.人生は暇つぶし.2022/11/22
まとめ
定年後、趣味を持つことは定年後の楽しい人生を過ごすための重要なことだと思います。
体や頭を使って仲間とともに趣味を楽しむことで生き生きとした生活を送ることができ、心身ともにより健康でいられるからです。
「趣味が見つからない」「おすすめの趣味は?」という悩みやご質問を聞くことがありますが、あなたにあった趣味を見つけるヒントはあなたの中にしかありません。
今までの人生の中で、楽しかったこと、ときめいたことを思い出して棚卸ししてみましょう。
きっと一生楽しめる素敵な趣味を見つけることができますよ!
それでもなかなか見つからないという方は、民間スクールの体験コーナーに参加してみるのもおすすめです。詳しいスタッフに話を聞いたり、実際に体験をしたりしているうちに、やりたいことが見つかる可能性があります。気になるスクールがあれば思い切って問い合わせてみましょう。
プログラミング系の趣味に興味があるならTechGardenSchoolがオススメ!
皆さんは60代で定年した後、どのように過ごしたいとお考えでしょうか。一昔前であれば、のんびりと趣味…
立教大学卒。プログラマーの職種を経験し、現在はフリーライターとして活動中。使用経験のあるプログラミング言語はC言語やJava、VBA、HTML、Delphiなど。基本情報技術者やファイナンシャルプランニング技能士二級などの資格を活かし、働き方やキャリア設計に役立つ記事を執筆している。