50代からの生活は表で考える:ライフプランことはじめ
更新日:2024.04.2950代のあなたでもライフプランを考える意義は十分にあります。特に、社会情勢が変わっている現在だからこそ、新しい価値観に合わせたライフプランの見直しを行ってみてはいかがでしょうか。
ライフプランの検討がなかなか手につきません。どうやって始めたら良いでしょうか。
ライフプランはいきなり詳細を考え始めてもうまくまとまりません。ご自身とご家族の今後のライフイベント等を時系列で書き出し、表にしてみましょう。可視化することで多くのことが見えてくるはずです。
目次
人生100年時代のライフプラン
もし自分が100歳まで生きるした場合、どのような生活を送るかイメージできていますでしょうか。現在50歳前後だとした場合、あと同じ時間、50年間の時間があることになります。充実した50年間を送るためには、どのような生活をするか、しっかりと考えておかなければなりません。
50代は人生の折り返し地点
今では医療の発達などにより寿命が伸長し、人生100年と言われる時代になりました。日本でも流行した『ライフシフト』という書籍をご存知でしょうか。英ロンドン・ビジネス・スクールのリンダ・グラットン教授が執筆した同書にも書かれていますが、人生を100年のスパンで考えると、50代はちょうど折り返し地点。
「60歳前後で定年し、年金生活に入る」という価値観からは、大きな乖離を感じるのでは無いでしょうか。雇用慣習の変化も進んでおり、定年を引き上げる会社もあれば、ミドル以降の雇用を流動化させている企業もあります。50代は次の50年に向けてアクセルを踏み直すタイミングだと言えるでしょう。
50代からの新しい生活、表で考えることで視界がクリアに
それでは具体的にどのように考えていけば良いでしょうか。ここで失敗してしまいがちなのが、住宅ローンや保険、年金など今老後と結びつけて考えられる細かいお金の計算をしてしまうことです。もちろん、お金の計算はシニア・老後の生活を支えていくために必要です。
ですが、どんな生活をしたいか、自分自身や家族にはどんな節目があるかを想定して逆算していかないと、思わぬ出費に痛い目を見たり、したいと思った生活ができなかったりする場合があります。まずはどんな生活が待っているのか明確にするために、表で可視化することをおすすめします。
賢く生活するためにはライフプランを表で可視化して考える
ここからは、先を想定した、賢い生活を送るため、どのように表で考えたら良いかご説明します。参考に一つ表をお見せします。
ご自身、そして家族を縦に、時間の流れを横に、どんな生活の変化や成長があるかを表した図です。ポイントはご自身だけでなく家族も入れて考えること、そしてミクロな視点ではなく、マクロな視点で変化を追うことです。もちろん先のことはあくまで予想ですので、想定していた年齢が数年ずれる程度は問題ありません。おおまかにご自身とご家族がこの後どのような道を歩んでいくのかがわかれば大丈夫です。そしてそれぞれの時代にどういった生活をしたいかイメージしましょう。
例えば定年退職後、趣味のゴルフ三昧の生活を送りたいといった場合、他のご家族はどのような年代でどのような生活をしているでしょうか。その生活の実現のためには、どんな家でどのような生活をしているでしょうか。「ゴルフをしたい」といった特定の事象にとどまらず、表に書き込んだ家族の全体像を踏まえて検討してください。
50代までの表を作ることでこれまでの生活の棚卸しも
また、実は50歳という折り返し地点はこれまでの人生の棚卸しをするのにも良いタイミングです。例えば時間ができたときにやりたいと思っていてタイミングを逃していたものがあったとか、もしくはこれまで力をつけてきたことを生かしてビジネスを始めたいなどです。これからの生活がイメージしにくいという人は、これまでの生活を棚卸しすると、ヒントが隠れいていることがあるでしょう。
50代からの生活を表で可視化できたら、具体的なライフプランニングへ
人生の後半の生活について、具体的にイメージできたでしょうか。表にすることで、頭で考えているときに比べてしっかりと整理できたのではないでしょうか。次のステップではいよいよ細かなプランニングをしていきましょう。
ライフプランニング方法
記事「50代から始める! 3ステップでできるライフプラン表の作り方」では、実際にご自身でライフプランニングを進める際に必要な知識や考え方について解説しています。
記事「ライフプランを検討する際にカバーしなければならない支出項目は?三大支出から想定外の支出まで。」ではライフプラン検討のベースとなる支出項目について解説しています。
50代であっても社会情勢の変化に合わせてライフプランを見直すことは有意義です。
ライフプランはいきなり詳細を考え始めてもうまくまとまりません。ご自身とご家族の今後のライフイベント等を時系列で書き出し、表にしてみましょう。可視化することで多くのことが見えてくるはずです。
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1967年生まれ。慶應義塾大学理工学部大学院修士課程卒。英国国立レスター大学MBA取得。2011年「起業家のためのプログラミング教室」Club86 Startup School(現TechGardenSchool)設立 2017年「中高年のためのプログラミング教室」開始 著書「図解 50代からのプログラミング –未開の能力を発掘♪」「教えて♪ プログラミング」など