ノーコード開発のフリーランスの仕事内容や必要なスキルを解説

更新日：2023.02.23

DX化の進行に伴い、近年ではノーコードツールなどの便利なサービス・ツールが多く登場しています。その流れを受け、Webサイト制作やアプリ開発を外注から内製に切り替え、コスト削減を図る企業も増えています。

これからノーコード開発でフリーランスを目指す方にとっては、「ノーコード開発のフリーランスの需要はあるのだろうか」と悩むこともあるのではないでしょうか。

本記事では、ノーコード開発の特長や主な仕事内容、フリーランスとして活躍するための重要なポイントを解説します。

50代会社員です。Webサイト制作やアプリ開発に興味があるのですが、プログラミング経験が多くありません。ただ、ノーコードを使えばプログラミング不要で開発ができることを知りました。定年後はノーコード開発のフリーランスとして活動することも考えているのですが、自分にも可能でしょうか。

プログラミング経験が少ない方でも、ノーコード開発のフリーランスとして活躍することは可能です。クライアントが求める要件や仕様を正しく理解し、ノーコードツールを使いこなせるようになれば、十分にフリーランスとして案件を獲得できるでしょう。ただし、ノーコード開発のエンジニアとして活動する場合でも、やはりプログラム開発の可能性を広げるためには、ある程度のプログラミング知識は必要であるといえます。

1 ノーコードとは？
- 1.1 ノーコード開発の特長
- 1.2 ノーコードで実現できること
2 ノーコードフリーランスの主な仕事内容
3 ノーコード開発のフリーランスとして活躍するうえで重要なスキル
4 ノーコード開発のフリーランスとして年収アップをしていくためのポイント
- 4.1 競争の少ないニッチなツールの知見を深める
- 4.2 ノーコード開発以外の領域も学習する
5 まとめ

ノーコードとは？

そもそもノーコードとは「No Code」を意味する用語であり、コード記述をしなくてもプログラム開発ができる手法のことです。プログラミングの知識が豊富でなくてもプログラム開発を行える便利な手法であるため、近年注目を集めています。

ノーコードについては、以下の関連記事も合わせてご確認ください。
詳細記事はこちら：ノーコード開発の独学は可能なのか？効果的な学習方法とともに解説

ノーコード開発の特長

ノーコード開発の大きな特長は、プログラミングの経験がなくてもプログラム開発を実現できる点です。コード記述をしなくても、あらかじめ決められたパーツを組み立てる感覚でプログラム開発ができます。これにより、プログラム開発は外注から内製化の流れが加速しました。

ただ、ノーコード開発を行う場合でも、機能や処理をカスタマイズするにはコーディングの知識が求められます。ノーコードのなかでも自由度高く開発を行うためには、プログラミングやWebの仕組みの理解は必要です。

ノーコードで実現できること

ノーコードは、コード記述なしでプログラム開発ができる便利さに加えて、迅速かつ低コストなプログラム開発も実現します。一般的なプログラム開発では、要件定義や設計、開発、テスト、リリースといった多くの工程を実施する必要がありました。

特に開発やテスト工程では、人手によるプログラミングやコードチェックが必要であるため、コード記述ミスなどによる手戻り含め多くの時間がかかっていたといえるでしょう。一方で、ノーコードであれば人手によるプログラミング作業が基本的に不要となるため、作業期間や手戻り期間などを大幅に軽減できます。

コスト面においては、外注から内製化に移行することで、高額な外注費を抑制する効果が期待できます。

ただし、なかには内製化が難しいノーコードツールもあるため、そのような専門的な領域においてはフリーランスが活躍できる可能性が大いにあるでしょう。

ノーコードフリーランスの主な仕事内容

ノーコードフリーランスの主な仕事内容としては、以下が挙げられます。

（1）アプリ開発

（2）業務アプリ

（3）ECサービス

（4）Webサイト

（5）BIツール

アプリ開発

アプリ開発の案件も一般的です。たとえば、アプリ開発のノーコードツールとしては、「Glide」や「Adalo」「Bubble」「Yappli」などが挙げられます。

業務アプリ

業務アプリとして活用されているノーコードツールには、「Cybozu Kintone（サイボウズキントーン）」「SaAslesfotce Lightning Platform」「Microsoft Power Apps」「Google AppSheet」などがあります。

ECサービス

WebサイトやLPのページ制作だけでなく、Webサイトの機能や処理を構築する案件もあります。たとえば、ECサイトを構築するノーコードツールとしては「Shopify」や「Base」、「STORES」などが有名です。

Webサイト

ノーコードを使ったWebサイトやLP（ランディングページ）の制作が主な仕事内容の1つです。たとえば、「ペライチ」「Wix」「STUDIO」「WordPress」というノーコードツールを使ってWebサイトやLPを制作する案件も増えています。

他には、Webサイトのテンプレートをノーコードツールで制作する案件もあります。

BIツール

BIツールには、主に「Microsoft PowerBI」「Tableau」などがノーコードツールとして使用されています。

ノーコード開発のフリーランスとして活躍するうえで重要なスキル

ここでは、ノーコード開発のフリーランスとして活躍するうえで重要なスキルとして、以下の3点を解説します。

・ノーコードツールを適切に扱うスキル

・Webサイトやアプリの要件・仕様を策定するスキル

・ノーコードツールを拡張利用するためのプログラミングスキル

ノーコードツールを適切に扱うスキル

ノーコード開発のフリーランスとして活躍するためには、ノーコードツールを適切に扱うスキルが求められます。プログラミングの知識にあまり依存しない分、いかにノーコードツールを使いこなせるかが重要です。

ノーコードツールにはさまざまな種類があり、アプリ開発に適したツールや業務効率化に適したツールなど多岐にわたります。フリーランスとして多くの案件を獲得していくためには、できるだけ多くのノーコードツールを習得しておいたほうがよいでしょう。

Webサイトやアプリの要件・仕様を策定するスキル

ノーコード開発のフリーランスには、Webサイトやアプリの要件・仕様を策定するスキルも大切です。

一般的なシステム開発では、要件定義や設計工程で具体化された要件・仕様に基づき、プログラミングを行います。一方、ノーコード開発では、エンジニア自らがノーコードツールを使って要件・仕様を提案・策定していくことが重要です。

ノーコードツールを拡張利用するためのプログラミングスキル

ノーコードツールでは、基本的にはコード記述は不要でプログラム開発ができます。しかし、機能に拡張性や柔軟性を持たせたい場合などは、部分的にプログラミングが必要となることもあります。

したがって、ノーコード開発のフリーランスになる場合でも、プログラミングスキルを磨いていておくことは大事なポイントです。

ノーコード開発のフリーランスとして年収アップをしていくためのポイント

フリーランスの主なメリットとして、会社員よりも大きく年収を伸ばしやすい点が挙げられます。ノーコード開発のフリーランスとして年収アップを実現していくためには、以下2点のポイントを押さえておくとよいでしょう。

・競争の少ないニッチなツールの知見を深める

・ノーコード開発以外の領域も学習する

競争の少ないニッチなツールの知見を深める

ノーコードツールは便利であるため、プログラミングに詳しくない方も活用できます。言い換えれば、企業が内製化をしやすくなるということです。

ノーコード開発のフリーランスとして市場価値を高め、年収アップを実現するためには、企業が内製化しにくいニッチなツールや難易度の高いツールの習得がポイントです。

たとえば、「bubble」や「STUDIO」、「ZohoCRM」、「HunSpot」などは、現状ではまだ競争も少なくおすすめであるといえるでしょう。

ノーコード開発以外の領域も学習する

ノーコード開発以外の領域も学習することで、フリーランスとして提供できる価値の幅が広がり、年収アップを実現しやすくなります。

たとえば、UI/UXの知識やデザインスキル、Webマーケティングスキルを磨くことで、ノーコード開発を主軸としながらもより広範囲に活躍可能です。

まとめ

DX化に伴い、近年ではノーコードツールなど便利なサービス・ツールが登場しています。ノーコード開発では基本的にコード記述が不要であるため、プログラミングに詳しくない非エンジニア社員が内製でプログラム開発する動きも出てきています。

しかし、ノーコードツールの種類や分野によっては外注の必要性は依然として高いため、ノーコード開発のフリーランスとして活躍するチャンスは十分に広がっているでしょう。

ノーコードツールを使いこなせるようになれば、プログラミング経験の少ない50代の方でも十分にフリーランスとしての独立が可能です。

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