Pythonで何ができる?50代が初めて学ぶプログラミング言語におすすめの理由
更新日:2024.08.13Pythonはその「分かりやすさ」や「プログラムの書きやすさ」から、人気の高いプログラミング言語です。これからプログラミングを学ぼうとしている50代の方にも、おすすめの言語と言えます。
なぜ50代の方にPythonがおすすめできるのか、この記事ではPythonの概要やPythonでできること、また学習するメリットや学習のしやすさについて解説します。
50代会社員です。これからプログラミングを学ぼうと思っているのですが、Pythonはおすすめの言語といえるでしょうか?また、Pythonを使うとどのようなことができるのでしょうか?
Pythonは直感的に記述できる分かりやすさや、だれが書いてもきれいなプログラムになるという特性から、初めて学ぶプログラミング言語としておすすめです。Pythonはデータ分析やAI開発など高度な処理に用いられることも多い一方で、データの収集や加工など比較的簡単な作業にも使いやすい言語です。近年のDXの潮流の中で、需要が高い言語ともいえます。プログラミングを学ぶことでDX人材として活躍したい、もしくは定年後の武器としてスキルを習得したいと考えている方にも向いている言語といえるでしょう。
目次
結論:Pythonは学習しやすく、DXにもおすすめの言語
Pythonは、コードがわかりやすく、誰でもきれいなプログラムが書けるため、初めてプログラミングを学ぶ50代の方にもおすすめです。また、データの収集・分析やAI・機械学習、業務効率化・自動化、Webサイト・アプリケーション開発など幅広い分野で活用できる汎用性の高さも魅力であるといえます。そのため、現職でDX人材として活躍したい方や、定年退職後の武器としてスキルを習得したい方にとって、Pythonは有力な選択肢となるでしょう。Pythonの学習を進めるうえでは、資格試験の合格に向けて勉強するやり方が効率的です。また、50代の方にとっては独学での習得が難しい可能性もあるため、Progateなどの学習サービスやスクールを活用することもおすすめです。
Pythonとは
まず初めに、Pythonの概要や、Pythonでどのようなことができるのかについて紹介します。
Pythonの概要
Pythonはオランダ人のグイド・ヴァンロッサムというプログラマーによって開発されたプログラミング言語です。1991年という比較的最近に開発された言語であり、従来のプログラムよりも分かりやすく、書きやすいように工夫されています。
その最大の特徴は、コードの記述がシンプルでわかりやすく、「きれいなプログラム」が書ける点にあります。Pythonでは、インデントやスペースがそのままプログラムの区切りとして認識されるため、だれが書いても整ったプログラムが作成される仕組みとなっています。プログラムを読んだ時の分かりやすさにも優れるため、学習しやすい言語といえます。
また、プログラムの執筆量が少なくて済むように工夫されているため、素早く簡潔にプログラミングを行うことができます。
ライブラリも豊富にあるため、自分で1からプログラミングをしなくても効率的にさまざまな機能を利用することが可能です。
プログラミング言語への注目度を表す指標であるTIOBE Indexでは、Pythonは1位にランクインしています。多くの人が使っているため、書籍や記事なども豊富です。
加えて、Pythonは汎用性が高く、広い分野で活用することができます。なかでもPythonはデータ分析やAI開発に利用されることが多いため、今最も注目されているプログラミング言語といってもよいのではないでしょうか。
参照元:TIOBE Index for June 2024
Pythonでできること
Pythonの主な用途は以下のとおりです。
データ収集(スクレイピング)
Pythonを使うことで、Web上にあるデータを自動で収集することができます。Webスクレイピングと呼ばれる手法で、Webページ上から条件に合った見出しやテキスト、画像などのデータを取得することが可能です。
データ分析(集計・加工・描画)
Pythonの活用により、データを収集した後のデータの集計や加工・描画なども行うことができます。たとえば、Pandasというデータ分析ライブラリを使うことで、データの変換や構造化、統計的な分析などを効率的に実施することが可能です。
AI・機械学習
Pythonの大きな特徴のひとつは、AI・機械学習の分野にも活用できることです。AI・機械学習においては、膨大なデータの学習や人間の判断処理のような分類・推論などが求められます。Pythonには、そのような機械学習で必要となるフレームワークやライブラリが多く備わっているため、AI開発などに向いている言語であるといえます。
業務効率化・自動化
Pythonは、AI・機械学習のような最先端の分野で使えるだけでなく、日常的な業務の効率化・自動化にも役立ちます。たとえば、Excel(エクセル)やWord(ワード)の操作を自動化するコードを記述することも可能です。メールの自動送信などにも活用できるため、業務を大幅に効率化できるでしょう。
Web サイト・アプリケーション
もちろん、Webアプリケーションをはじめとしたシステム開発においてもPythonは利用できます。PythonにはDjangoと呼ばれるフレームワークが用意されており、Djangoを利用することで効率的なWebアプリケーションの開発が可能です。
その他の最新技術
AI・機械学習以外にも、IoTやブロックチェーンのような最新技術に対してもPythonを活用することができます。たとえば、ロボット掃除機などのセンサーや無線通信を搭載したスマート家電は、Python言語を使って制御されています。また、Pythonには豊富な数値計算のライブラリが用意されており、ブロックチェーンの開発にも利用されています。
Pythonで開発されているものの事例
Pythonで開発されているものはさまざまありますが、代表的な事例としては以下のようなものが挙げられます。
・Youtube
・Dropbox
・Pepper (ロボット)
上記で挙げたように、世界的に有名なWebサービスやSNSなどがPythonを使って開発されています。
Pythonが苦手とすること
前述のとおりPythonはさまざまな活用用途がありますが、一方で苦手としている分野もあります。Pythonが苦手とする分野は、主にスマホアプリ開発とゲーム開発です。
スマホアプリ開発
Pythonには、豊富なフレームワークやライブラリが備わっているものの、スマホアプリ開発に関しては主要なライブラリが多くないため、他の分野に比べて苦手な分野であるといえます。スマホアプリ開発の場合は、iOSであればSwift言語、AndroidであればJava言語などが代表的です。
ゲーム開発
Pythonは、C言語などと比べると処理速度が低い傾向にあり、高速なデータ処理が必要となる大規模なゲーム開発には不向きであるといえます。簡易的なゲームの開発であればPythonでも可能である一方、大規模なゲーム開発や基幹システムの開発などはC言語のほうが適切であるといえるでしょう。
Pythonを学ぶメリット
以下では、50代の方がPythonを学ぶメリットについて紹介します。
学習しやすい
上述のとおり、Pythonは理解しやすく、書きやすい言語として知られています。直感的に理解しやすい言語体系となっているため、プログラミングに慣れていない方が初めて学ぶ言語としておすすめといえるでしょう。
DX人材としての活躍につながる
上述のとおり、データ活用に用いられるPythonはDX推進において良く用いられる言語です。Pythonの知識があると、現職でDX推進を担う人材としての活躍にもつながるでしょう。
自身でプログラムを書いて開発を行わないとしても、Pythonの知識があると発注先などとのコミュニケーションは格段にしやすくなります。
以下の参考記事では、DXとPythonの関係性やPythonを学習するコツなどを解説していますので、あわせてご参照ください。
参考記事:DX人材の第一歩としてはPythonがおすすめ!Pythonの概要やDXとの関係性と始め方を解説
履歴書上の武器とする
定年退職後に別の会社への転職を考えられているケースなどでは、Pythonを学習し資格を取得する事は、履歴書上の武器にもなります。
これまでつちかってきたキャリアに加えて、プログラミングスキルを獲得することで、転職時にも有利に働くでしょう。
簡単な副業にも
近年、データ活用の重要性が増す中で、データ活用に用いられるPythonの需要も高まっています。そのような中で、クラウドワークスをはじめとしたクラウドソーシングサイトでのPythonを用いた案件の募集も増えています。
Pythonを学ぶことで、簡単な副業にもつながるでしょう。
クラウドワークスでのPythonの副業案件の探し方や応募のポイント、案件例などについて以下の参考記事で解説していますので、あわせてご参照ください。
参考記事:50代で成果を実感しやすいリスキリング|クラウドワークスでPythonの案件を受注するためのポイントや案件例を解説
スクールでの事例紹介
当スクールにおいても、Pythonを学んで再就職に成功した60代の方の事例などがあります。当スクールでPythonを学んだある方は、クラスのなかでスクレイピングのスキルや仕事探しの検索のコツなどを習得し、地元のパソコン教室のインストラクターとしての再就職に成功しました。採用が決まるまでの苦労はあったものの、スクール内での講師・他の生徒とのコミュニケーションやIT資格、Pythonを勉強していた経験などが活きて、新たなセカンドキャリアを開拓することができた事例です。事例の詳細については、以下の参考記事をご参照ください。
参考記事:【60代 再就職 事例】 エクセル・VBA・Pythonを学び、地元のパソコン教室のインストラクターとして再就職に成功しました。 〜 新しい職場で輝く!
50代でもPythonを学ぶことはできる
プログラミングと聞くと難しそうに聞こえるかもしれませんが、実はプログラミングを学ぶことは決して難しいことではありません。
Pythonに代表される現代的なプログラミング言語は、非常に分かりやすい構造をしているため、初学者であっても習得しやすいものとなっています。特にPythonは分かりやすさを重視しているプログラミング言語といえるでしょう。
一方で、プログラミングについて全く知らない状況で、独学で一から学習することが難しいのも事実です。独学に不安がある場合は、プログラミングスクールの活用も検討してみてはいかがでしょうか。
また、独学が不安な方には、50代でも気軽にPythonを学べる便利なサービスであるProgateを使った勉強もおすすめです。Progateを活用したPythonの学習方法については、以下の参考記事でも解説していますので、あわせてご参照ください。
参考記事:【50代会社員向け】Progateで学べるPythonは文法と簡単な使い方:次は業務効率化を目指すべき
他にも、Pythonの学習をするにあたっては、資格試験にチャレンジすることも有効です。たとえば、Pythonには、Python 3 エンジニア認定データ分析試験という資格試験があり、合格に向けて勉強することでPythonを使ったデータ分析などを体系的に学ぶことができます。Python 3 エンジニア認定データ分析試験の概要や資格取得のための勉強方法などについては、以下の参考記事もあわせてご参照ください。
参考記事:50代セカンドキャリアのためのデータ分析の資格はPython 3 エンジニア認定データ分析試験がオススメ! 教材と学習手順を紹介
まとめ
この記事では、PythonでできることやPythonを学習するメリットについて紹介しました。
現職でのDX人材としての活躍や、定年退職後の武器にもなるPythonは、プログラミングスキルを身に付けたいと考えている方にとって、有力な選択肢となります。プログラミングというと難しく聞こえるかもしれませんが、実はそこまで難しいものではありません。少しずつでも、学習してみてはどうでしょうか?
Pythonは汎用性が高く、データの収集・分析やAI・機械学習、業務効率化・自動化、Webサイト・アプリケーション開発など幅広い分野で活用することができます。また、フレームワークやライブラリが豊富にあるため、効率的にプログラミングを行うことが可能です。Pythonを学習するにあたっては、Python 3 エンジニア認定データ分析試験などの資格試験の合格を目標にすることも効果的です。また、独学が不安な方は、Progateなどの学習サービスやスクールを活用することも有効な手段となるでしょう。
50代の方に特化したプログラミングスクール「Tech Garden School」とは
世の中に数多く存在するプログラミングスクールから自分に合ったスクールを選ぶにはどうしたらよいのでしょうか。
ひとつは、自分と同年代の方が多く集まるスクールに参加することです。Tech Garden Schoolは50代の方をメインターゲットとしたスクールであり、同年代の仲間とともに学習することができます。
また、好きな科目を自由に選ぶことができるため、忙しく時間が取れない方でも少しずつ学習を進めることもできます。これからPythonを学ぼうとされている方の選択肢としておすすめです。
無料カウンセリングサービスも用意しているため、気になる方は以下のリンクからご連絡ください。
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大手SIerおよび大手メーカーの情報システム部門で実務経験を積み、現在はITライターとして独立。DX・IT・Webマーケティング分野を中心に多数の記事やコラムを執筆。保有資格:ITストラテジスト、プロジェクトマネージャー、応用情報技術者など。