「Python3 エンジニア認定基礎試験」はDXスキルの証明につながる。難易度や勉強方法、メリットを解説
更新日:2024.06.17DX人材が求められているなか、データ分析やAIのプログラミングでよく使われる言語として人気のPythonですが、そんなPythonを使いこなすスキルを証明する「Python3 エンジニア認定基礎試験」について、50代の会社員が挑戦する場合の難易度や勉強方法、合格のメリットを解説します。
50代会社員です。DX化に活用できるプログラミングスキルを身につけるPythonに興味があります。初心者の私におすすめのPythonの資格と、難易度や勉強方法について教えてください。
これから勉強を始めるならデータ分析やAIのプログラミングでよく使われるPythonがおすすめです。「Python3 エンジニア認定基礎試験」ならば、50代初心者でも十分に合格を狙える難易度なので、最初に勉強を始めるきっかけとしてオススメです。公式の教科書もありますので、こちらをもとにまずは勉強すると良いでしょう。
目次
Pythonとは?
まずはPythonとはどのようなプログラミング言語なのか、その概要を解説します。
専門的なライブラリが充実しているプログラミング言語
Pythonの特徴は専門的なライブラリが非常に充実しているプログラミング言語であるという点です。ライブラリとはよく使われる処理をおこなうためにあらかじめ用意された部品であり、ライブラリが充実しているということは自分で書く必要があるコード量が少ないということを意味します。
そしてPythonは特に最近話題のAIやデータ分析に関するライブラリが充実しており、この分野で広く使われています。話題の分野に強いプログラミング言語ということは、後述するとおり習得することで収入につなげやすいといえるでしょう。
発注ラウンジ.”プログラミング言語のPythonとは?その特徴と活用方法”.2019-12-27.https://hnavi.co.jp/knowledge/blog/python/
YouTubeやInstagramで使われるPython
専門的なライブラリが充実しているPythonですが、Pythonを使って作られたプログラムは身近なところで活躍しています。たとえばYouTubeやInstagram、DropboxがPythonを利用しているなど、大規模プログラミングにも活用可能です。
また、ゲームやアプリ、Webアプリの開発も可能であり、幅広い応用ができるプログラミング言語といえます。
発注ラウンジ.”プログラミング言語のPythonとは?その特徴と活用方法”.2019-12-27.https://hnavi.co.jp/knowledge/blog/python/
2008年に公開されたPython3
Pythonは元々1991年に開発されたプログラミング言語ですが、その後アップデートが繰り返され、現在最新のものが2008年に公開されたPython3です。
Python3とその前のPython2の間には互換性がありません。また、Python2の最新バージョンであるPython2.7はすでにサポートが終了しているため、これから習得するならPython3の一択といえます。
IT求人ナビ.”Python3 とは”.https://it-kyujin.jp/word/207/
Python3 エンジニア認定基礎試験に合格するメリット
そんなPython3を使いこなすスキルを持っていることを証明するための試験が「Python3 エンジニア認定基礎試験」です。この試験に合格するメリットを解説します。
ITスキル標準に掲載された資格を取得できる
Python3 エンジニア認定基礎試験は、経済産業省が定めたガイドライン「ITスキル標準(ITSS)」に掲載された試験です。
一口に資格といっても国家資格からマイナーなものまで玉石混交ですが、Python3 エンジニア認定基礎試験は経済産業省が認めていることからある程度権威があり、履歴書に書くと書類審査上有利に働いたり、時給や報酬が上がったりする効果が期待できるでしょう。
PythonED.”Python 3 エンジニア認定基礎試験”.https://www.pythonic-exam.com/exam/basic
ニーズの高いDXスキルを身につけられる
せっかく新しいスキルを身につけるなら将来性があるスキルを身につけるべきです。Pythonは先述のとおりAIの分野でよく使われていますし、データ分析や仮想通貨(ブロックチェーン)といった分野でも広く利用されています。
これらDXに必要な分野のスキルを持つことで、現在はもちろん将来にわたって活躍できる人材であり続けられるかもしれません。
SEES.”Pythonの需要は?日本と世界の比較や他言語と比べた将来性についても解説”.2022-08-22.https://miraie-group.jp/sees/article/detail/programming_python_demand
副業、転職に活用できる
Pythonのスキルを求められる案件は多数あり、副業、転職に活用可能です。たとえば大手クラウドソーシングサイトのクラウドワークスで「Python」を含む案件は1,000件以上ありますし、転職サイトのdodaにおいても6,000件以上の転職・求人情報が表示されます。
この理由の1つとして近年、ビジネスにおいてデータ活用の取り組みが進んでいることが挙げられます。データの活用には分析が欠かせないのですが、たとえ専門的なスキルを保有していない方でも、データの収集や加工など、データ分析に関する副業ができる環境が生まれており、そのために必要なPythonを扱える人材が重宝されているのです。
すべらない転職.”Pythonエンジニアの年収が高い理由とは?言語別で収入を比較”.2022-02-04.https://axxis.co.jp/magazine/54439
Python3 エンジニア認定基礎試験は50代未経験者でも合格可能?
いくらPythonが有用なものであっても、スキルを身につけるのが難しければ意味がありません。50代の未経験者でも合格可能かどうかについて解説します。
合格率は約8割
Python3 エンジニア認定基礎試験は2018年の実績で受験者数が3,727人、そのうち合格者が2,993人と、合格率80.3%となっています。比較的合格率が高い試験ということができ、しっかりと対策をすれば50代の未経験者でも十分合格可能です。
JQOS.jp.”Python3 エンジニア認定基礎試験”.https://jqos.jp/minkan/python3
Python3 エンジニア認定データ分析試験にも挑戦したい
Pythonは人気のプログラミング言語ですので、Python3 エンジニア認定基礎試験に挑戦する人の数も増えています。差別化のため、できれば2020年に新しく創設された「Python3エンジニア認定データ分析試験」にも挑戦すると良いでしょう。
こちらは2021年の実績で受験者数が3,158人、そのうち合格者が2,726人で、合格率は86.3%です。
レバテックキャリア.”Pythonエンジニア向け資格6選!勉強法やメリットも解説”.2022-11-10.https://career.levtech.jp/guide/knowhow/article/456/
Python3 エンジニア認定基礎試験の勉強方法
Python3 エンジニア認定基礎試験の合格に向けた、おすすめの勉強方法を解説します。
まずはおすすめの教科書で勉強
Python3 エンジニア認定基礎試験の合格に向けて欠かせないのが、おすすめの教科書での勉強です。Python3の解説本は数多く出版されていますが、
Python3 エンジニア認定基礎試験の公式教材としてこちらの本が紹介されています:
Guido van Rossum(2021)『Pythonチュートリアル 第4版 』オライリージャパン
ただし、オライリージャパンの本は一般的に初心者には難解な内容であることが多く、プログラミング未経験の方には以下の本を先に読むことがおすすめされています:
鈴木たかのり、株式会社ビープラウド(2020)『いちばんやさしいPythonの教本 第2版』インプレス
岩崎圭、北川慎治、寺田学(2021)『スラスラわかるPython第2版』翔泳社
辻真吾(2018)『Pythonスタートブック [増補改訂版] 』技術評論社
また、副教材として「Pythonオンライン学習サービス『PyQ』」も紹介されています。
PyhonED.”認定教材・参考教材”.https://www.pythonic-exam.com/material
模擬試験で練習
Python3 エンジニア認定基礎試験はCBT(Computer Based Testing)と呼ばれるパソコン上で回答する試験形式を取っており、模擬試験を受けてこの形式に慣れておくと良いでしょう。
たとえば以下のサイトで模擬試験を受けられます:
PRIME STUDY.”Principle Based”.2022-11-30.https://study.prime-strategy.co.jp/
DIVE INTO EXAM.”Python3エンジニア認定基礎試験 受験対策プラン”.https://diver.diveintocode.jp/python_basic/lp
TRAINOCAMP.”Pythonコースマップ”.https://camp.trainocate.co.jp/map/python/
スタートラボ.”Python3エンジニア認定基礎試験”.https://startlab.jp/exam/
TRAINOCAMP.”今注目のPython資格検定とは? 難易度やメリット、勉強方法などをわかりやすく解説”.2022-12-20.https://camp.trainocate.co.jp/magazine/python-test/
Python3 エンジニア認定基礎試験の受験方法
Python3 エンジニア認定基礎試験への出願は専用のサイトからおこないます。試験会場と日時を指定して予約をおこなってください。試験会場は北海道から沖縄まで全国各地にあります。
また、受験にはOdyssey IDが必要です(登録は無料)。試験当日にIDとパスワードを忘れないようにしてください。
テストの採点はリアルタイムにおこなわれ、合否は試験終了直後に把握可能です。合格した場合は約4週間で合格証が発送されます。
まとめ
Python3はDXに欠かせないAIやデータ分析でよく使われるプログラミング言語です。習得することで将来にわたって引く手あまたの人材となれるかもしれません。
Python3を使いこなせることを証明する資格を取るなら「Python3 エンジニア認定基礎試験」の合格がおすすめです。経済産業省が認めたIT資格であり、副業はもちろん独立や転職でも役立ちます。
合格率は80%以上と難易度がそれほど高くないため、50代の未経験者でも十分合格可能。公式の教科書や模擬試験を使って勉強するのがおすすめです。
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旧帝大大学院でCPU設計の研究をおこなう。大手半導体メーカーでHW/SWの研究開発に長年従事、アメリカの大学へ留学も経験する。 現在は合同会社エーズテックの代表として半導体製品のHW/SW設計を請け負うかたわら、Webライターとしても活動をおこなってる。