DX人材の第一歩としてはPythonがおすすめ！Pythonの概要やDXとの関係性と始め方を解説
更新日：2023.04.10
会社をはじめあらゆる組織でDXが求められている昨今では、DX人材として何かしらの貢献をしたいと考える方も多いでしょう。DX人材の一歩を踏み出す際は、Pythonの学習がおすすめです。
本記事では、Pythonの概要やDXとの関係性、Pythonを学習するメリット、学習のコツを解説します。
50代会社員です。社内でもDX推進が重要テーマとなっており、データ収集・解析といったキーワードがよく飛び交っています。データ収集・解析などには「Python」というプログラミング言語がおすすめと聞きましたが、Pythonとはどのような言語なのでしょうか。自分にも習得できるのでしょうか。DXとの関係性や学習のコツなどがあれば教えてください。
Pythonは、Webアプリケーションや人工知能（AI）開発、データ収集・解析などさまざまな用途で利用されるプログラミング言語です。社会やビジネスを変革するための手段としてデータ活用を重要視するDXにおいては、データ収集・解析などに役立つPythonはおすすめの言語の1つだといえます。Pythonはシンプルな文体のため初心者でも習得しやすく、適切な学習環境を整備すれば習得は難しくないでしょう。
目次
DXとは？
まずは前提として、DXの概要をあらためて押さえましょう。以前の記事「【50代DX人材】DX推進において50代に求められるITリテラシーとは？」で述べたように、DXの定義は以下のとおりです。
以下引用
DXの定義
”「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」”
引用終
引用元：
上記より、DXは「ITを使って社会やビジネスを変革すること」だと捉えられます。
そして、DXに向けた大きな障壁のひとつがDX人材不足です。経済産業省（*1）の調査によると、3年後には約43万人ものDX人材が不足すると予測されています。
*1 参照元：経済産業省「DXレポート」
Pythonとは？
続いて、Pythonの概要や特徴について見ていきます。
Pythonの概要
Pythonは、1991年にオランダで開発されたプログラミング言語です。約30年間の歴史のなかで、Webアプリケーションや組み込み開発、人工知能（AI）開発、データ収集・解析などさまざまな用途で利用されています。
Pythonを使った有名なアプリケーションとしては、たとえばYouTubeやInstagram、Evernote、Drop Boxなどがあります。
Pythonの特長
Pythonの主な特長は、コードの記述量が少なくシンプルである点です。たとえば、Javaなどの言語では、処理内容のコード以外に冒頭の宣言文なども必要でしたが、Pythonでは最小限のコードで記述できます。
また、インデント（字下げ）によってプログラムを区切れるため、他の人が見てもわかりやすいコードの記述が可能です。
他にも、Pythonにはライブラリ（開発に役立つプログラムなどをまとめたもの）が豊富にあるため、既存のライブラリを活用すれば自分で1からすべてを開発する必要がない点も特長です。
詳しくは、記事「Pythonで何ができる？50代が初めて学ぶプログラミング言語におすすめの理由」もご参照ください。
Pythonはその「分かりやすさ」や「プログラムの書きやすさ」から、人気の高いプログラミング言語で…
DXとPythonの関係性
それでは、DXとPythonはどのように関係しているのでしょうか。簡単に言えば、PythonはDXという大きな取り組みに対する1つの有効な手段です。
DXでは、社会やビジネスを変革するための手段として、データとデジタル技術を活用します。ここで言うデータの活用とは、社内などにある各種データを収集・分析して、自社のビジネスに有効活用することを指します。
Pythonの主な利用用途の1つがデータ収集・解析であるため、DXで重要視されているデータ活用においてPythonが活躍するのです。
Pythonを学習するメリット
ここでは、Pythonを学習する主なメリットを4つ紹介します。
学びやすい
Pythonの特長で挙げたように、Pythonは最小限のコード記述によってプログラミングができます。既存ライブラリを活用することで効率的に開発を進めることも可能なため、プログラミング初心者にも適している言語だといえるでしょう。
業務効率化につながる
Pythonを学習することで、実務において業務効率化を図ることができます。Pythonを使って社内のデータ集計や可視化、データの自動化処理などができるようになれば、ビジネスの現場でも大きく役立つでしょう。
データ分析の分野での人手不足のため、履歴書でのアピールに有効
データ分析の分野での人手不足が深刻で、データクレンジング（機械学習用などに活用しやすいようにデータを修正・整理すること）などの仕事の需要が高まっているため、実務経験のないアマチュアレベルの人でも仕事が獲得しやすい状況になっているようです。
そのため、現在特にPythonのスキルは自身の職歴上でも十分にアピールできます。デジタル化が進む現代では、データ活用に役立つPythonの需要は多く、Pythonを扱える人材の希少性は高いといえます。50代会社員でPythonを習得している人は更に少ないので、一層人材価値を高めやすい分野と言えそうです。
記事 「50代から副業でプログラミングを学ぶならPythonがおすすめ その理由は？」 もご参照ください。
50代の方にとって、副業は現在の収入増だけでなく、退職後の収入を確保するための手段にもなります。副…
DX人材としての一歩を踏み出せる
DXの重要性はわかっていても、具体的に何をしたらよいのかわからないという方も少なくないでしょう。Python は、DX人材としての一歩を踏み出す手段としても効果的です。
Pythonはプログラミング言語のなかでは比較的学びやすいため、プログラミング初心者の方にも適しているといえます。
Pythonを学習するためのコツ
Pythonを効率的に習得するためには、Python学習のコツを理解することも大切です。
本章では、Pythonを学習するためのコツを3点紹介します。
初心者向けの書籍や動画で学習する
Pythonは広く普及しているプログラミング言語であり、書籍や動画などの学習教材が豊富にあります。教材のなかには、初心者や入門者を対象にしたものも多いため、まずは簡単な教材を使って学習してみることがおすすめです。
勉強会やもくもく会を活用する
Pythonは独学でも習得可能ですが、1人では不安という方もいるでしょう。そこで活用したいのが勉強会やもくもく会（みんなで黙々とゆるく自習する集まりのこと）です。
勉強会も、もくもく会も、初心者に教えてくれる場所というわけではないので注意が必要ですが、初心者向けのものを探せば、同じ目的で頑張っている人や指導熱心な人に会えることも多いので情報収集やモチベーション維持のために活用すると良いでしょう。
もし職場などでPythonに興味のある方が複数人いれば、勉強会を開催するなどしてグループ学習を行うことも効果的です。たとえば、職場内にITに詳しい方やITリテラシーの高い若手社員などがいる場合は、相談を持ち掛けてみるのもよいでしょう。
Pythonに関する資格取得を目指す
資格取得に向けて学習することで、高いモチベーションを持って集中的に学習することができます。たとえば、Pythonに関する資格には、「Python3 エンジニア認定基礎試験/エンジニア認定データ分析試験」（*2）などがあります。
本試験は2020年より開始された比較的新しい試験であり、基礎試験とデータ分析試験の2区分があります。まずは、Pythonの基本文法やデータ構造などが出題される基礎試験の合格を目指して学習してみるとよいでしょう。
*2 参照元：一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会「Python試験」
詳しくは記事「DX人材になるために資格は必要？50代からの挑戦に役立つ資格を解説
」、記事「５０代からのリスキリングに役立つ資格とは？」をご参照ください。
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まとめ：DX人材になるためには、Pythonの学習がおすすめ
Pythonはデータ収集・解析などに役立つプログラミング言語であり、シンプルな文体であるため初心者でも習得しやすい言語だといえます。データ活用に役立つPythonを習得することで、DX人材として大きく活躍することが期待できます。ビジネス現場における業務効率化や転職市場価値の向上にもつながるため、DX人材の一歩を踏み出したい方はPythonの学習がおすすめです。
DX人材に向けてPythonを学習したい際は、TechGardenSchoolがおすすめ
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大手SIerおよび大手メーカーの情報システム部門で実務経験を積み、現在はITライターとして独立。DX・IT・Webマーケティング分野を中心に多数の記事やコラムを執筆。保有資格：ITストラテジスト、プロジェクトマネージャー、応用情報技術者など。
