老後破産の悲惨な実態。退職金に頼らず、老後破産を防ぐ方法
更新日:2024.10.07少し古いデータですが、日本弁護士連合会・消費者問題対策委員会によって実施された「2014年破産事件及び個人再生事件記録調査」によると、高齢者の自己破産が増加傾向にあることがわかります。本ブログ読者の方にも不安になっている方がいると思います。なぜ老後破産になってしまうのか、どうすれば回避できるかを解説していきます。
もうすぐ定年退職を迎えますが、退職金はあるものの、老後に収入の見通しはありません。聞くところによれば老後破産が増えていると言います。何か対策はあるでしょうか。
老後破産はあらかじめ老後の生活について計画をし、準備しておけば回避することができます。老後の収支については、貯蓄・退職金や年金の範囲で生活する方法と、老後も収入を確保し続ける方法があります。
目次
老後破産とは
老後破産とは、仕事を定年退職などで引退し年金中心の生活に入った後、支出が収入を上回る状態が続いた結果、貯蓄が減少し、日々の生活費が困窮してしまう状況のことです。日本は諸外国に比べれば比較的年金制度が広く普及しているとはいえ、年金収入は一般的には現役時代の収入を下回ります。そのため、現役引退後、年金生活に入ったにも関わらず支出を絞らないと、徐々に家計を圧迫していき、ついには老後破産の状態となってしまうのです。
老後破産の怖さ
老後破産の怖さは、気付いたときにリカバリーできる選択肢が限られてしまうことにあります。気付いた時には経済的な余力が無い状態となっていて、それから収入を確保するために事業を起こすことも難しく、働き始めるとしても現役を引退してから時間が経ってしまうため、なかなか職を見つけるのが難しくなります。冒頭ご紹介したように、実際に高齢者の自己破産が増加しています。誰もが自分事として考えなくてはならない問題なのです。
退職金をもらっても老後破産に至る経緯
大手企業や公務員などは手厚い退職金が受け取れるので、老後は安泰だと思っている方もいるかもしれません。しかしながら、退職金の多寡にかかわらず老後破産の可能性は存在します。
退職金がみるみる減ってしまう老後破産候補生はこんな方
実際に多くの退職金を手にしたにも関わら老後破産に至ってしまうのはどのようなケースが考えられるでしょうか。
一つは仕事を辞めた後の収入に応じた生活レベルに合わすことができない場合です。現役時代と同じお金の使い方をしてしまったり、むしろ時間ができたため趣味や余暇に多くのお金を投下してしまう場合です。もちろん引退直後はゆっくり羽を伸ばして長年の労をねぎらいたいところです。しかしそれをずっと続けてしまうと老後破産の予備軍となってしまいます。
二つ目は手にした退職金を適切な知識がないまま投資などに回してしまい、額面を減らしてしまう場合です。投資はリスクが伴いますので、そのリスクを適切にコントロールしながら運用する必要があります。老後の生活を楽にするために投資をしたのは良いものの、あっという間に溶けてしまい、気付いたら老後破産一歩手前ということも有りえます。
老後破産を防ぐ方法
それではどうすれば老後破産を防ぐことができるでしょうか。その鍵は現役時代に蓄えた貯蓄と退職金、そして老後にどのような生活をしたいかという計画にあります。
現役自体の貯蓄や退職金をベースに支出を抑える
現役自体に蓄えた預貯金と退職金、それに年金を加えた額生活するとして、月々どれくらい支出に回せるかを計算します。その支出額内で納まるようやりくりしていく方法です。節約しすぎても嫌になってしまいますので、お金をかけるところかけないところ、支出を認めるタイミングなどメリハリをつけて計画しましょう。
貯蓄や退職金で補えない分、退職後も長く働いて収入を確保する
貯蓄や退職金に加えて仕事を続けることで収入を維持する方法です。定年退職は一定の年齢で退職させられるもので、個々人を見ればまだまだ現役時代と同様に働ける人もいます。収入があれば、自分の好きなことに支出できる余裕も生まれます。
定年後に働き続けるにはリスキリングが有効
定年後にも一定程度の収入を確保したいと考える場合は、当然ですが現在のビジネスにおいて有効なスキルを持っていることが大切です。社会人で学び直しをすることをリスキリングと言います。これまでの経験や知識に加え、新しいスキルを身に付けることで、現役時代と変わらずビジネスの全線で活躍することができます。
新しいスキルを身に付けたら働き方は人それぞれ
働き方も多様になってきました。定年後も転職や再雇用で企業勤めを続ける人、自分の知識や経験を活かして起業をする人、フリーランスとして在宅中心で稼ぐ人などです。特に後半の二つ、起業とフリーランスについては自身のスキルで稼ぐという側面が強くなってきます。働き方が自由になっている反面、しっかりと結果にコミットできないと、なかなか仕事を得ることができなくなってきます。
起業やフリーランスへの道も支援するテックガーデンスクール
テックガーデンスクールでは起業塾・キャリア塾の側面も持っています。生徒様の中にもITやプログラミングなどデジタルスキルを習得し、起業やフリーランスを目指している方がいます。老後も収入を確保したいと考える方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度無料カウンセリングにお越しください。
老後破産をしないためには事前の準備が大切です。また、老後にある程度自由にお金を使いたいという方は、定年退職後も収入を確保し続ける選択肢もあります。現在では業務委託やフリーランスで必要な分だけ稼ぐという方法もあります。
在宅で月5万稼ぐことを目標に頑張っている生徒様もいらっしゃいます。自分や家族の時間も大切にしつつ、不足分を補う稼ぎ方をするために必要なITやプログラミングの学習機会を提供しています。関心がある方は無料カウンセリングにお越しください。
次に読みたい記事
50代に入ると、老後が視野に入ってきます。今は忙しくて老後を考える余裕が無いという方もいると思いま…
1967年生まれ。慶應義塾大学理工学部大学院修士課程卒。英国国立レスター大学MBA取得。2011年「起業家のためのプログラミング教室」Club86 Startup School(現TechGardenSchool)設立 2017年「中高年のためのプログラミング教室」開始 著書「図解 50代からのプログラミング –未開の能力を発掘♪」「教えて♪ プログラミング」など