高齢者向けパソコン教室の講師とは?仕事内容や目指すときのポイント、注意点を解説!
更新日:2024.08.26これまで会社でパソコンを長く使ってきた50代の方もいるでしょう。定年後にパソコン操作スキルを役立てたいのであれば、高齢者向けパソコン教室の講師が選択肢となります。
高齢者向けパソコン教室であれば初歩的な内容を教えることが多く、最低限のパソコン操作スキルがあれば50代の方でも求人に応募しやすいです。
今回は、高齢者向けパソコン教室の講師について仕事内容や目指すときのポイント、注意点などを解説します。
高齢者向けパソコン教室の講師に興味を持っています。目指すときのポイントはありますか?
高齢者向けパソコン教室では、マウスやキーボードの操作、インターネットの使い方など初歩的な内容を教えることが多いです。Windows OSやOfficeの使い方を習得して、初心者向けの内容を教えられるように備えるのがポイントです。
また、パソコン講師は研修があるため、時給が安くなる傾向にあります。高時給を獲得するためにエクセルVBAを学び、スキルを役立てられる職場を探すのもおすすめです。
目次
結論:生徒さんの気持ちを理解してあげられる人が向いている
高齢者向けパソコン教室では、パソコンの設定や使い方、インターネットへの接続方法、Windows OSの使い方などを教えることが多くなります。また、オンラインで授業を行う場合もあるため、Zoomなどのオンライン会議ツールを習得しておくことも必要です。そのうえで、講師にとって重要となるのは、パソコンの技術スキルよりもコミュニケーションスキルです。パソコンに不慣れな生徒さんも多いので、辛抱強く見てあげることが大切です。相手の気持ちや言いたいことを理解・共感しながら、自分自身の経験も交えて親身になって相談に乗れる人が講師に向いています。なお、パソコン講師は研修があるため、時給が安くなる傾向にあります。少しでも時給を高めるためには、エクセルVBAを学び、活用できる職場を探すこともおすすめです。
高齢者向けパソコン教室の講師とは?
早速、高齢者向けパソコン教室の講師について、仕事内容やカリキュラムの例、向いている人などをご紹介します。
仕事内容
高齢者向けパソコン教室の講師は、シニアの方々が楽しみながらパソコンスキルを習得できるように指導する仕事です。
これまでパソコンに触れたことがない方や、インターネットを活用できるようになりたい方などが対象であるため、高度なプログラミング知識は求められません。
指導方法としては、対面でテキストを解説しながら、プロジェクターでパソコン操作を教えるパターンや課題に取り組んでもらいサポートするパターンなどがあります。
授業以外では、受講者のカウンセリングにも対応します。目標や進め方について相談を受けたり、コースの希望をヒアリングしたりすることもあります。
休憩時間に受講者と一緒に過ごす場合もあり、コミュニケーションを楽しむことも可能です。また、コロナ禍以降ではオンラインで授業を行うパターンも増えてきており、Zoomなどのツールを使ってリモートで教えるケースもあります。
カリキュラムの例
高齢者向けパソコン教室では、パソコンやキーボード、インターネットなどに触れるところから始めます。主なカリキュラムとしては、以下が想定されます。
・パソコンの設定や使い方(ハード)
・インターネットへの接続方法や設定
・Windows OSの設定と使い方
・Officeソフト(Word、Excel、PowerPoint、Outlookなど)
・ブラウザの使い方(Microsoft Edge、Google Chromeなど)
・スマホの使い方
・写真の撮り方、画像の編集方法
・動画の撮り方、動画の簡単な編集方法
・スマホとパソコンとの連携方法
・オンライン会議(Zoomなど)の使い方
具体的には、Wordを使ったり、電子メールを始めたり、イラスト入りのハガキを作成したり、ファイルの整理をしたり、ホテルのネット予約、Excelを使ったりすることもあります。
パソコン教室に通っている人はどんなことを求めている
パソコン教室に通っている人の多くは、インターネット・デジタル社会でのパソコンスキルの重要性を理解し、時代の流れについていきたいと考えています。また、パソコンを仕事に活かすことはもちろん、趣味やプライベートでも活かし、できることを増やしたいと考えているケースも多いでしょう。パソコン教室に通う場合、独学でのパソコンスキル習得が難しいと感じている人が多いといえます。そのため、新しいことを楽しく学びたいというニーズも挙げられます。
向いている人
高齢者が通うパソコン教室の求人では、WindowsやOfficeの基本操作ができる方が歓迎されることがあります。仕事でWordやExcelを頻繁に使っていた方であればスキルを活かせるでしょう。
教室によっては、指導経験や資格、技術よりも生徒の立場で教えられる講師が求められることもあります。授業中に雑談をして場を和ませられる方や、受講者に気をつかえる方などにも向いています。
なかなか覚えられない高齢者の方から、たくさん質問を受けるケースも珍しくありません。親切で面倒見のよい性格の方に適しているでしょう。
つまり、相手の気持ちを理解、共感してあげられる人が向いているといえます。生徒さんが言いたいこと、やろうとしていることを理解してあげることが大切です。また、生徒さんは自分の成長はなかなか実感しづらいため、褒めるなどしてモチベーションをアップしてあげるとよいでしょう。自分自身が苦労してきた経験がある人であれば、自分の経験も共感してもらえるポイントになります。
高齢者向けパソコン教室の講師を目指すポイント
50代で高齢者向けパソコン教室の講師を目指すポイントについて解説します。
ポイント1.Windows OSとOfficeの使い方を習得しておく
高齢者向けパソコン教室では、マウスやキーボードの操作だけでなく、WordやExcelの使い方を始め、細かいWindowsOSの設定を教える場面もあります。仕事で使っていた方も、改めて書籍などを通じてスキルを習得しておきましょう。
そのための勉強方法として、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格取得がおすすめできます。ペーパーテストではなくWordとExcelを操作する実技試験に合格しなければなりません。
取得すれば知識だけでなく操作スキルを証明できるため、求人に応募したとき即戦力として注目されやすいでしょう。
また、オンライン会議の機会が増えてきた昨今では、Zoomなどのオンラインツールの一般的な使い方も押さえておきたいポイントです。たとえば、音声のON/OFF、ビデオのON/OFF、退出方法、ミーティングの設定方法など、基本的な項目は習得しておきましょう。
参照元:
公式 マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS).
ポイント2.対人スキルをアピールする
高齢者向けパソコン教室では、パソコンを学びながら会話を楽しむ方も珍しくありません。パソコン操作に関する知識だけでなく、対人スキルも求められます。
”年齢よりも経験やスキルを重視する職種にターゲットを変えてから面接に進める様になった気がします。 スクールのインストラクターという対人スキルが必要となる職種のため、私の社会経験が評価されたのかもしれません。”
参照元:
高橋 与志.”【60代 再就職 事例】 エクセル・VBA・Pythonを学び、地元のパソコン教室のインストラクターとして再就職に成功しました。 〜 新しい職場で輝く!”.TechGardenSchool.2022-10-30.
実際に60代でパソコン教室のインストラクターになった方も、対人スキルの重要性を感じていました。高齢者向けパソコン教室の講師を目指すときは、これまでの社会経験で培った対人スキルをアピールしてみるとよいでしょう。
ポイント3.教えることに慣れておく
パソコン操作に詳しくても、わかりやすく教えられるとは限りません。日頃から人に教えることに慣れておくことが重要です。
最近では社会のデジタル化が進み、マイナンバーカードや決済アプリの登録作業など、パソコンやスマホの操作が必要な場面が増えてきました。
登録の方法が複雑なケースもあり、途中で挫折してしまう方がいてもおかしくはありません。家族や知人が困っているときは、教えることに慣れるためのチャンスです。率先してパソコンやスマホの使い方をサポートしてあげましょう。
パソコン教室のボランティアなどもあるので、率先して参加してみるのもおすすめです。
参照元:
東京都障害者IT地域支援センター.都内のパソコンボランティア紹介.
高齢者向けパソコン教室の講師に関する注意点
高齢者向けパソコン教室の講師を目指すときはいくつか注意点もあります。
注意点1.最初の時給は低め
どの仕事でも同じですが、未経験者が講師をやる場合、研修が一定期間必要なため最初の時給は安めのことがあると思います。
昇給を重ねてきた50代の方には時給が安いと感じてしまうでしょう。
時給を高めたいのであれば、少しハードルが高まりますが、エクセルVBAを学んでおくのもおすすめです。パソコン教室の中には、Excel(エクセル)講座の応用としてExcel(エクセル)VBAのプログラミングのクラスを設置している、あるいは検討しているところも少なくありません。
参照元:
求人ボックス.PCインストラクターの求人詳細情報.
注意点2.シニアだから働きやすいとは限らない
高齢者向けパソコン教室では、受講者と年齢層が近いシニアが活躍しそうに思えるかもしれません。
それぞれの人によって性格やバックグラウンドが大きく違ってきます。経験とともに、考え方が凝り固まっている人もいます。先生、生徒という立場もあり、考慮しつつ対応が必要になる場合もあります。
高齢者向けパソコン教室だからといって、必ずしもシニアが働きやすいとは限りません。求人にシニア歓迎の表記があるかどうか確認しましょう。
注意点3.覚えが悪かったり、操作がゆっくりの生徒さんもいる
高齢者向けパソコン教室に通う生徒さんのパソコンスキルはさまざまです。1回では覚えられない人やすぐに忘れてしまう人、操作がゆっくりの人などもいるため、辛抱強く見てあげることが大切です。
自分自身も最初はすぐにできなかった経験を思い出しながら、繰り返し何回も教えて徐々に覚えてもらえるようにしましょう。パソコンが苦手な生徒さんは、質問したいことや相談したいことをうまく言葉で伝えられない場合もあります。その場合は、講師側が聞き方を変えるなどの工夫をして、理解してあげる姿勢が重要です。
まとめ
今回は、高齢者向けパソコン教室の講師について、仕事内容や目指す方法、注意点などを解説しました。
高齢者向けパソコン教室の講師は、シニアの方を対象にマウスやキーボードの操作、インターネットの利用方法など、パソコンの初歩的な使い方を教える仕事です。Windows OSやOfficeの使い方を習得しておくことで、講師活動に役立てることができるでしょう。また、昨今ではオンライン授業も増えてきているため、Zoomなどのオンライン会議ツールの使い方を習得することも重要です。
講師活動ではカウンセリングで目標に関する相談を受けたり、休憩時間に受講者と一緒に過ごしたりすることもあります。50代の方であれば、これまで社会経験で培った対人スキルを活かして、会話を楽しみながら働けるでしょう。また、生徒さんは1回では覚えられないことも多いので、辛抱強く見てあげることが大切です。相手の気持ちや言いたいことを理解・共感しながら、生徒さんの成長を褒めてモチベーションをアップしてあげられる人が講師に向いています。
一方で、パソコン講師は研修期間は時給が安くなるケースもあります。少しでも時給を高めるためにエクセルVBAを学び、活用できる職場を探すのもおすすめです。その他、高時給を目指したいのであれば、プログラミング講師になることも検討してみましょう。
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大手SIerおよび大手メーカーの情報システム部門で実務経験を積み、現在はITライターとして独立。DX・IT・Webマーケティング分野を中心に多数の記事やコラムを執筆。保有資格:ITストラテジスト、プロジェクトマネージャー、応用情報技術者など。