キャリア面談の目的を理解してキャリアアップのきっかけにしよう。企業と個人双方にとって良いチャンス
更新日：2024.09.23
キャリア面談をする企業が増えてきています。しかしながら、何のために行われるのか理解できず、自分のことをあまり話したくないという人もいるでしょう。本記事では、キャリア面談の背景や目的、どんなことを準備して臨めばよい結果につながるかを解説します。
勤務先でキャリア面談を予定しています。しかし、何を話したら良いかわからない。どんなことを話してその場を乗り切れば良いか悩んでいます。
キャリア面談は企業にとっても50代会社員にとっても良い未来を手繰り寄せるためのチャンスです。良いきっかけと捉えて、準備をし、能動的に取り組んでいきましょう。
目次
結論：キャリア面談は自身のキャリアについて考え直す良いチャンス！
キャリア面談は、自身のキャリアについて考え直す良い機会です。これまでの経験やスキルを振り返り、じっくり時間をかけて準備した上で面談に臨みましょう。
また、50代の場合はキャリアプラン作成にとどめることなく、定年後を見据えたライフプラン・マネープランについても見直してみましょう。退職後の生活設計や貯蓄計画、投資戦略などを考えることで、今やるべきことが明確になります。
キャリア面談とは
キャリア面談は、社員一人ひとりのキャリア形成を中長期的な目線で話し合う場です。多くは企業で社員に対して行われますが、転職エージェントが求職者に対して行う場合もあります。
社員自身の現在の状況や将来のキャリアに対する希望やイメージを確認しながら、企業側がサポートできることや受けるべき研修、異動先や転職先について検討していきます。
キャリア面談を企業が実施する理由
企業はなぜ従業員のキャリア面談を行うのでしょうか。それには企業にとっての理由と、社員にとっての理由がそれぞれあります。
キャリア面談を通して社員がより力を発揮できる方策を探すこと
社員とのキャリア面談を行うことで、それぞれの社員がどのような志向を持っているのかがわかります。社員が希望するポジションや将来のキャリアに繋がるプロジェクトにアサインすることで、モチベーションを高めて働いてもらうことができます。
これにより、社員のキャリア形成が促進すれば、大いに活躍が期待できます。
キャリア面談を通して社員の適性が噛み合った良い組織を作るため
組織の中には、さまざまな役割やポジションがあります。例えばリーダー気質な人が、誰もいなければプロジェクトの推進力が欠けてしまうでしょうし、必要な専門知識を持った人が、不足すれば業務が滞ってしまいます。
そうならないために、キャリア面談を通して、社員一人ひとりのスキルや気質を見極め、バランス良く配置することで良い組織を作ることができます。これはプロジェクトの成否だけでなく、働きやすい環境作りにも寄与します。
キャリア面談を通して社員一人一人の今後のキャリアを考えるため
最後は、社員本人にとっての視点です。現代の社員は、企業の言う通りに異動・昇進するだけでなく、個人のキャリアプランニングやキャリアデザインをすることが大切とされています。
働き方や価値観が多様化したり、定年の延長によって企業の人事計画にも変更が出てきています。そうした中、社員が輝き、活躍できるのはどんなキャリアなのかを社員と企業双方で考えていくようになっています。
受け身のキャリア面談ではなく、準備をして能動的にキャリア面談に臨もう
キャリア面談などで自分のことを話すのは得意では無いという人もいるかもしれませんが、キャリア面談を良いきっかけにして、考えを深めていきましょう。
キャリア面談は自分自身にとってもチャンス
キャリア面談がなければ自分のキャリアについて考えることはなかなか無いという人も多いでしょう。自分自身のこれまでのキャリアや、今後のキャリアについて検討する良いきっかけです。
キャリア面談を通して自分の強みが見つかったり、今後挑戦したいことが見つかる場合も多いです。具体的に面談という形でアドバイスをもらえるので、今後取得すべき資格やスキル、期待される働き方なども考えを深めることができます。
キャリア面談で聞かれるキャリアプランの考え方について
技術革新のスピード化や寿命伸長により働く期間が長くなった現代では、50代においてもキャリアアップに…
キャリア面談で聞かれるライフプランの考え方について
キャリアプランの考え方としては、漠然と「出世したい」「成功したい」ではなく、どんな仕事をどんな役割でしたいのか、そのためには、いつどういったステップを踏むべきなのかということを具体化していきます。
キャリアプランの考え方や、実際にキャリアアップに繋げていくための方策については、記事「50代会社員もキャリアアップする時代に。自身のスキルを検討し、キャリアアップの計画を立てる。」で解説しています。
ライフプランニングとはお金の面に注目しながら人生の生活設計をすることです。50代以降はご自身とご家…
じっくりキャリアについて考える
キャリア面談に向けて「何から準備して良いかわからない」「有意義な面談にするためにどんなことを伝えたら良いか知りたい」という方に向けて「自分のキャリアについてじっくり考えてみる」ことをおすすめします。
具体的なステップを解説していきましょう。
①メモに思いつくことを書き出してみる
まずは自分のキャリアについて考えてみましょう。メモやノートに思いつくことを箇条書きで良いので書き出してみてください。書き出すことで、自分の強みや興味を整理でき、面談で話す材料を準備できます。
②思いついたことを情報として記録する
メモとして書き出したことをWord（ワード）などに記録しておきましょう。情報として残すことで、面談で話す内容や自分のキャリアに関するポイントを整理できます。
また、 定期的にキャリア面談が行われる場合、自身の考えや価値観の変化に気付けるようになるでしょう。
③考えは変わってもよい
「キャリアについての考えは変わってもよい」という柔軟な姿勢を持ちましょう。環境や状況によって、キャリアに対する見方や目標は変化するものです。新たな機会や選択肢が現れることもあります。
自分のキャリアプランを柔軟に見直し、もしも考えが変わった場合は、学び直しや業務への取り組み方など行動を変えて行くことが大切です。
キャリアだけでなく、生き方も含めて考える良い機会
キャリア面談を機に、ご自身のキャリアプランについて考える大切さについて解説してきました。50代においては「ライフプラン」や「マネープラン」など、人生全体を見据えた計画を立てることも非常に重要です。
ここからは、生き方も含めた３つのプランについてご紹介していきます。
ライフプラン、マネープラン、キャリアプランの3つを順に考えていく
人生設計を行う際は、ライフプラン・マネープラン・キャリアプランの順で考えていくことがポイントです。それぞれのステップを順に解説していきます。
①ライフプラン: まずは自分の人生全体について考えてみましょう。これから起こりうる人生のイベントの他に、どんな人生を送りたいか、どんな価値観を大切にしたいかを明確にすることが重要です。
②マネープラン: ライフプランでやりたいことや今後のライフイベントを洗い出せたら、次はお金について考えてみましょう。将来の目標や生活スタイルに合わせて、資産形成や節約計画を立てることが大切です。
③キャリアプラン: マネープランが定まったら、最後にキャリアについて考えます。必要なお金を稼ぐための計画として、雇用形態や働き方を自身の希望に合わせて検討します。これまでの経験や自分の強み、興味を活かせる仕事やキャリアパスを見つけることも大切です。
以下の記事では、ライフプラン・マネープラン・キャリアプランの詳しい作成方法やコツなどをご紹介しています。「なぜ50代の今のうちからライフプランについて考えると良いのか」など、興味深いトピックスについても解説しています。ぜひ参考にしてください。
参考記事：
時間を確保して考える
ライフプラン、マネープラン、キャリアプランといった大きな目標を設計するには、十分な時間が必要です。一人で静かに物事を考えられる環境を整え、自分と向き合う時間を作りましょう。これまでの経験や達成したことを振り返り、将来の目標や夢についてじっくり考えることが大切です。
例えば、会社帰りや週末にカフェや自習室などに立ち寄り、定期的に自分のキャリアや人生について考える時間を設けるのも良い方法です。これにより、日常の忙しさに流されず、自分の目標や価値観の軸をしっかり捉えることができるでしょう。
50代からのキャリアプランは定年後を見据えて
人生100年時代と言われ、定年後の時間が長くなっています。定年後にも引き続きビジネスで活躍したいと考える人も多いです。シニアのキャリアプランを持っているかどうかが定年後の充実度を左右するとも言えるでしょう。
今から作成するキャリアプランは、定年までという現職でのキャリアに限定せず、定年後まで長く見通したキャリアプランとしてください。
記事「50代からのキャリアプランはスキルの掛け合わせで考える。シニア年代で活躍し続けるために大切なこと。」や、記事「シニアで活躍するキャリアの作り方。シニアのキャリアは「現状維持」では作れない。」ではシニアのキャリアとは何か、シニアのキャリアの作り方について解説しています。
キャリア面談を好機として、ライフプランやキャリアプラン作りを進めていきましょう。50代の方は現職のキャリアだけでなく、定年後も踏まえてキャリア形成を進めていけるようにプランニングしてください。
テックガーデンスクールでは50代を中心とした50代中高年の方向けにセカンドキャリア支援を行なっています。キャリア支援だけでなく、セカンドキャリアに必要なプログラミングやITスキルも学ぶことができます。
関心がある方はぜひ一度無料カウンセリングにお越しください。
シニアのキャリアとは高齢でも働き続ける人が増えてきた近年多く耳にするようになった言葉です。これから…
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まとめ
今回は、最近企業が実施する機会が増えている「キャリア面談」について、実施する背景や目的、良い結果を得るための準備方法、そして50代以降におすすめの「生き方も含めた３つのプランの検討」について解説しました。
キャリア面談は企業や個人双方にとって、より良い未来を築くためのチャンスです。「よくある面談の一つ」と割り切らず、これを良いきっかけと捉え、しっかり準備をして臨みましょう。
また、50代の方はこの機会に、定年後を見据えたライフプランやマネープランについても見直すことをおすすめします。退職後の生活設計や貯蓄計画、投資戦略などを考えることで、今やるべきことが明確になるでしょう。
20年以上に渡り金融機関に勤務している「生粋の金融人」です。FP仲間の情報や勉強会・お金にまつわるニュース等をわかりやすく簡単な言葉で発信しています。 FP技能士2級・AFP・日商簿記2級
