ITパスポートの資格は意味ない?50代がITスキルを学ぶ際におすすめの資格と勉強方法を解説
2023.02.09
近年はDX化やIT技術の浸透によって、ITスキルを持つ人材の重要性が高まっています。そこで50代からITスキルを学び、現在の業務や退職後の副業に活かしたいと考える人も増えているのです。ITスキルを学ぶ際には、資格取得を目標にすることでモチベーションを高めて勉強を進められます。具体的な資格を目標に設定して、勉強を始めるのがおすすめです。
IT系の代表的な資格の1つに「ITパスポート」がありますが、「取得しても意味ない」という話がネットを中心に聞かれるため、学ぶべきか悩んでいる方もいるでしょう。
そこで本記事では、ITパスポートの概要と「取得しても意味ない」という噂が広まっている理由、50代におすすめのIT資格と勉強方法について解説します。

50代から将来に向けてITの勉強と資格取得を目指しているのですが、「ITパスポートは取っても意味ない」という話を聞きました。ITパスポートは初心者向けの資格と聞いていたので取得を考えていたのですが、「意味ない」という話は本当なのでしょうか?
ITパスポートの資格が、まったくの無価値ということはありません。IT初心者の事務系を仕事にしている人であればITリテラシーが高まり、ビジネスにおけるITへの理解も深まります。パソコンが苦手な50代会社員の人がパソコンの苦手意識を取り除くためにも役立ちます。セキュリティやネットワークなど網羅的に学べるため、ITの基礎知識を身につけることが可能です。
ITパスポートの資格取得をきっかけに、次の勉強につなげているケースもあります。しかし、他のIT資格と比較した場合、取得の優先度が低くなる事実は否めません。ITスキルを効率良く学ぶのなら、ITパスポート以外の資格も視野に入れて、自分に必要な勉強を進める準備が重要です。

目次
ITパスポートの資格が「意味ない」と言われる理由
ITパスポートの資格取得が「意味ない」と言われる背景には、いくつかの理由があります。
以下では、ITパスポートの資格取得が意味ないとされる理由を紹介します。
そもそもITパスポートとは?
ITパスポートとは、「情報処理の促進に関する法律」における国家試験の1種です。「情報処理技術者試験の一試験区分」に当たり、毎年多くの受験者が資格取得に挑戦しています。ITを活用するすべての社会人・学生を対象とした資格で、取得によってITに関する基礎知識を保有していることを証明できるのが特徴です。
具体的には、取得によって以下のようなメリットがあると解説されています。
・情報セキュリティおよび情報モラルに関する知識が身につき、情報漏洩のリスクへの理解が深まる
・企業コンプライアンスに関する知識が身につき、法令違反や個人情報漏洩といったリスクを考慮した行動が取れる
・経営全般に関する基礎知識が身につき、ITを活用した業務改善などを進める能力が得られる
・情報システム、ネットワーク、データベースといったITに関する基礎知識が身に付く
ITパスポートは2009年に試験が開始された比較的新しい資格でありながら、高い認知度を持ちます。そのため「ITスキルを学ぶなら、まずITパスポートの取得を目指す」という人も多く、IT関係の資格における代表的な存在となっています。
参考:
iパスとは.ITパスポート試験.2023年
iパスとは/合格のメリット.ITパスポート試験.2023年
ITパスポートは高度なITスキルをアウトプットできる証明には使えない
ITパスポートは上記のような特徴・メリットを持つ資格ですが、あくまで基礎的な知識を試される資格です。そのためアプリを作成するなどのアウトプットできる証明にはならず、「取得しても意味ない」と評価されることがあります。「〇〇ができるようになりたい」「〇〇の職業に就きたい」といった目標に対して、ITパスポートが機能する可能性は低いと考えられます。
「業務独占資格」ではないため、就職や転職に活用しづらい
ITパスポートは国家資格ですが「業務独占資格」ではないため、実際の就職・転職には活用しづらい面があります。業務独占資格とは国家資格を分類する1種で、「その資格を持つ人でなければ業務に携わることができない」資格を指します。例えば医師や行政書士、美容師などが業務独占資格に該当します。
ITパスポートは業務独占資格ではないため、取得しても特別できるようになる業務はない点が、「取得しても意味ない」と表される理由の1つです。
50代からITパスポートを資格を有効活用する方法とは
ITパスポートを取得するのなら、50代から有効活用する方法を考えるのがポイントです。
以下を参考に、50代からITパスポートを活かす方法をチェックしてみてください。
ITパスポートをきっかけにより難易度の高い資格の取得に挑戦する
ITパスポートの取得をきっかけにして、より難易度の高いIT資格に挑戦することが考えられます。ITパスポートの取得だけでは、ITスキルの証明や具体的な業務へのメリットにつながりません。しかし、ITパスポートで得た知識をきっかけに別の資格取得を目指すことで、将来に役立つスキルを得られる可能性はあります。
ITに対する苦手意識の克服につなげる
ITパスポートは基礎的な知識を試される資格であるため、ITに対する苦手意識を克服するきっかけになり得ます。ITパスポートを取得したという事実が自信になって、ITの勉強におけるモチベーションアップにつながる可能性もあるでしょう。50代でITに関する知識がほとんどない方などは、ITパスポートを飛躍のきっかけにすることも考えられます。
50代におすすめのIT資格
50代からIT資格を取得する場合、その後の仕事に役立つ可能性の高いものを選ぶのがポイントです。
以下では、50代におすすめのIT資格を3つ紹介します。
エクセルVBAエキスパート
エクセルVBAエキスパートとは、エクセルの「マクロ機能」で使用するプログラミング言語である「VBA」についての知識・スキルを証明できるIT資格です。基本文法の理解と基礎的なマクロの読解および記述を試される「ベーシックレベル」と、より高度なマクロの理解を試される「スタンダードレベル」の2種類があります。いずれも公式ホームページでサンプル問題を確認できるため、事前に具体的な試験対策を実施できます。
参考:VBAエキスパートとは/試験概要.VBAエキスパート
Python3 エンジニア認定基礎試験/エンジニア認定データ分析試験
Python3 エンジニア認定基礎試験/エンジニア認定データ分析試験とは、プログラミング言語「Python」に関する専門知識を試される資格試験です。Pythonは近年注目を集めているAI開発やデータ分析などに役立ち、シンプルなコードを使えることからプログラミング初心者にも人気のある言語です。Python3 エンジニア認定基礎試験/エンジニア認定データ分析試験は、そんなPythonの基礎知識とデータ分析の知識を持つことを証明できる資格として、幅広い世代から注目を集めています。
参考:Python試験(Python資格).一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会
AWS認定資格
AWS認定資格とは、クラウドに関する専門知識やAWSの活用方法を理解していることを証明できるIT資格です。AWS認定資格には複数の試験があり、自分の知識レベルに合わせて受験先を選択できます。クラウドに関する知識は需要が高く、専門知識を持つ人材は多くの企業で重宝されています。
参考:AWS 認定.AWS
50代からITスキルを習得するための勉強方法
50代からITスキルの習得および資格取得を目指すのなら、勉強方法に工夫が必要です。
独学ではなくプログラミングスクールに通う
50代からITスキルを学ぶのなら、独学ではなくプログラミングスクールに通うのがおすすめです。独学でITスキルやプログラミング言語を学ぶ場合、基礎知識がないと非効率的な勉強方法となって習得に長い時間がかかることが予想されます。最悪の場合にはどれだけ時間をかけても、実用レベルにまで達せないケースもあるでしょう。
その点、プログラミングスクールでは専門家による指導のもとでITスキルを体系的に学べるため、効率良く学習を進められます。学習のモチベーションも高く維持しやすいため、まずはプログラミングスクールを探すことから始めてみましょう。
ITリテラシーを身につけることができる
勉強のきっかけの資格になり得る
知識レベルを高めることができる
特定のIT資格取得に特化したコースを活用する
50代から将来に活かせるITスキルを取得するには、特定の資格に特化したコースで学ぶことも検討されます。資格取得のための勉強を中心に行うコースを活用すれば、スムーズに必要な知識・技術の習得につなげられます。IT資格の取得を目標とする場合には、専門の学習コースの利用もおすすめです。
まとめ
ITパスポートの取得にまったく意味がないわけではありません。ITリテラシーの向上、ビジネスでのITへの理解、パソコンへの苦手意識の解消、パソコンの基本を網羅的に学んでITの基礎知識を身につけられるなどのメリットがあります。一方で、将来を考えるのならもっと優先して取得すべきIT資格があるのも事実です。
この機会にどのようなIT資格を取得すべきなのか、どんな勉強方法が有効なのかを考えてみてください。
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